議会発言集
議会発言集
令和 ４年 決算審査特別委員会（健康福祉分科会 第２日）−09月29日-07号
令和３年 決算審査特別委員会（文教分科会 第１日）−09月22日-04号
令和２年 決算審査特別委員会（文教分科会 第２日）−09月25日-05号
令和１年 決算審査特別委員会（総務分科会 第１日）−09月19日-02号
令和１年 決算審査特別委員会（総務分科会 第２日）−09月25日-03号
平成３０年 決算審査特別委員会（健康福祉分科会 第２日）−09月28日-
平成２９年 決算審査特別委員会（総務分科会 第２日）−09月21日-
平成２９年 決算審査特別委員会（総務分科会 第１日）−09月19日-
平成27年 第1回定例会ー2月26日ー 自民党代表質問（前編）
平成１５年 決算審査特別委員会（一般会計・特別会計）−12月12日
平成１２年 決算審査特別委員会（一般会計・特別会計）−12月11日-
平成１９年 予算審査特別委員会−03月05日-
◆石田康博 委員 おはようございます。更生保護活動の支援策について、市長と健康福祉局長に伺います。続けて、子育て支援体制の強化について、総務局長と総合企画局長及び健康福祉局長にそれぞれ一問一答方式で伺います。
まず初めに、更生保護活動についてですが、本市では現在314名の方々が保護司として活動されております。その活動は、不幸にして犯罪を起こしてしまった方への更生活動や環境調整、あるいは世論の啓発と犯罪発生の原因となってしまう社会環境の整備を進めるといった犯罪予防活動と、多岐にわたり御尽力いただいているところであります。また、保護司は保護司法に基づき、法務大臣から委嘱を受けた無給、非常勤としての国家公務員の立場から、本市としての更生保護活動に対する実態の把握が難しい側面があります。また、それぞれの自治体においても対応や連携にも差異があると聞いております。
そこで、平成19年度予算においては、どのように予算を手当てされているのか、伺います。また、これまでの５年間の推移もあわせて伺います。さらに、本市の支援策で、面会や相談の場の確保についての対応を伺います。以上です。
◎入江�皸譟〃鮃�福祉局長 更生保護事業についての御質問でございますが、初めに、平成19年度更生保護関係の主な予算につきましては、女性の立場から更生保護に関する支援を行う団体でございます更生保護女性連絡協議会への補助が10万1,000円、罪を犯した方々が地域社会への復帰のための支援を行う施設でございます更生保護施設「川崎自立会」への補助が192万円、川崎市保護司会協議会に対しての更生保護事業委託が1,615万円となっております。また、保護司会協議会への過去５年間の委託料につきましては、平成14年度が1,926万6,000円、平成15年度が1,892万8,000円、平成16年度が1,870万4,000円、平成17年度が1,735万3,000円、平成18年度が1,657万6,000円となっております。
次に、活動の場といたしましては、各区における理事会などの会議はもとより、横浜保護観察所との打合会などには区役所の会議室を御利用いただいているところでございます。しかしながら、保護司会と行政のかかわりにつきましては、十数年前と比べまして、行政内部の組織変更や社会状況を反映いたしまして、希薄化してきているところでございます。このような中で、今後につきましては、行政と団体との適切な関係を考慮しつつ、連携強化をしてまいりたいと存じます。以上でございます。
◆石田康博 委員 犯罪予防活動として、社会を明るくする運動が毎年７月を強調月間として、犯罪のない明るい社会を築こうとする全国運動が展開されております。
そこで、保護司会が主体となった社会を明るくする運動と本市の連携が重要と考えますが、これまでにどのような連携をとり、対応されているのか、伺います。
◎入江�皸譟〃鮃�福祉局長 社会を明るくする運動についての御質問でございますが、社会を明るくする運動は、法務省が主唱し、犯罪のない明るい社会をそれぞれの立場で築いていくための全国的な運動でございます。本市といたしましても、保護司会を中心として、学校関係者、町内会連合会、社会福祉協議会など地域で活動されている方々で構成された川崎市実施委員会を立ち上げ、市長が委員長に就任し、さらには各区においても実施委員会を組織し、全市的な運動として毎年７月の強調月間を中心に活動を行っているところでございます。具体的には、作文や標語のコンテストやパレードなどのさまざまな広報啓発に努め、保護司会、地域関係団体と行政が連携を図り、一体となった活動を展開しているところでございます。以上でございます。
◆石田康博 委員 平成17年７月に更生保護のあり方を考える有識者会議が法務大臣により立ち上げられました。約１年にわたり更生保護制度全般について検討が重ねられ、その検討結果が取りまとめられました。幾つかの問題提起の中で、地方公共団体との連携協力関係を強化する方策が示されました。確かに法務省直轄とした保護司活動ですから、市との連携というのが希薄であったのも事実であります。本市と保護司会とのさらなる強固な連携が必要と考えますが、連携のあり方について市長に伺います。あわせて安全・安心なまちづくりを進める本市の施策の観点からも、保護司の認知度をさらに高める必要があると考えますが、見解を伺います。
◎阿部孝夫 市長 保護司会との連携についてのお尋ねでございますが、保護司の皆様につきましては、罪を犯してしまった人たちの更生を手助けし、犯罪の予防のための世論啓発などに御尽力をいただいているところでございます。本市が目指します、安全で安心に暮らせるまちづくりには保護司の活動が大変重要でありますので、その活動について市民の皆様になお一層御理解いただけるよう、また、保護司の活動がしやすいよう、環境づくりに努めてまいりたいと存じます。以上でございます。
◆石田康博 委員 意見要望でございますが、答弁でお示しいただきましたように、委託料が年々減少しておりますが、財政支援だけではなく、総合的な支援策も必要かと考えます。中でも、社会を明るくする運動は、確かに市長を先頭に全市的な運動が展開されておりますが、各区によっては温度差があるのも事実であります。各区の委員長は町連の会長や社会福祉協議会の会長、保護司会の会長とそれぞれの地域の事情で決められております。例えば、区が一体的に取り組むには、区長が先頭に立つのも一つの方策と考えます。いずれにいたしましても、区が一体的に街頭啓発運動や後援会が全員参加型で一致結束した中に実施できるよう、支援体制を整えていただくよう検討を要望いたします。
また、本市には活動の拠点となる場がなく、保護司会活動のための拠点整備支援や、特に面接場所を確保することが難しくなっているとのことであります。相談の面接場所の提供等、ぜひ保護司会の要望をお聞きいただき、対応をお願いいたします。さらに本市主催の行事等に参加を促すことや広報での活動紹介も積極的に取り組むよう要望いたします。
次に、子育て支援体制の強化策について伺います。平成19年度予算では、子育て支援予算のうち、子ども福祉関連予算として、児童福祉費、児童施設整備費、青少年育成費、私立幼稚園関係費の合計は422億4,778万9,000円で、前年度に比べて28億3,743万7,000円増と、予算面では子育て支援策の強化を的確に反映するものと受けとめておりますが、まずは子育て支援に関する職員体制については、こども総合支援担当が平成17年４月に設置され、３年目を迎えております。多様な子育て相談にこたえようと横の連携もこれまで図られているわけでありますが、そこで、こども総合支援担当の職員配置は川崎区で３人、中原区で４人、その他の区がそれぞれ２人と、各区の職員配置にばらつきがあります。配置基準について伺います。
◎曽禰純一郎 総務局長 区役所のこども総合支援担当についての御質問でございますが、地域における子どもを取り巻く状況といたしましては、子育て不安や虐待、いじめ、不登校など保健、福祉、教育等の分野にまたがるさまざまな課題がございます。これらの地域の課題に、それぞれの地域の実情や市民ニーズに合った的確な対応を図るため、区役所を総合的な子ども支援拠点として整備する区行政改革の一環として、平成17年４月に各区役所にこども総合支援担当を設置したところでございます。
その後、平成18年４月に中原区役所、麻生区役所におきましては、地域の課題をみずから発見し、迅速かつ的確な解決を図っていくために、それぞれの区役所の意向を踏まえまして、保健福祉センターの保健福祉サービス課の保健福祉相談係で行ってきました子ども関係の相談窓口機能をこども総合支援担当に移管したことに伴いまして職員の配置人数に違いが生じたものでございます。以上でございます。
◆石田康博 委員 これまでに中原区と麻生区の２区には子ども相談窓口が設置され、ゼロ歳児から18歳未満の子どもに関するすべての相談を受け付けています。
そこで、２区以外の地域からも子ども相談窓口の設置を求める声も聞かれますが、区ごとの相談体制について伺います。また、各区の相談窓口の一本化を含め、わかりづらい体制を改善する考えはないのか、伺います。また、相談窓口に来られた子育て世代の方々が、他の窓口と混在する席で、隣の方が気になり相談しにくいとの意見が多く聞かれます。そこで、例えばパーテーションで区切り、プライバシーを守る窓口にするとか、個室での相談対応も可能にするなど相談しやすい環境配慮が必要かと考えますが、見解を伺います。あわせて対応した職員の守秘義務のあり方についても伺います。以上です。
◎三浦淳 総合企画局長 区の子ども相談窓口についての御質問でございますが、現在、各区におきましては、こども総合支援担当を中心といたしまして、区が主体となった子ども支援を総合的に推進しており、その一環として、平成18年４月に中原区及び麻生区につきましては、独自の取り組みといたしまして、子ども相談窓口を設置したところでございます。
子ども相談窓口は、従来、保健、福祉、教育といった行政分野ごとに分かれておりました窓口を、子ども支援という観点からできるだけ１カ所に集約し、子どもに関する相談や手続などのサービスを総合的に提供することを目的に設置したものでございます。
窓口の設置以来、中原区及び麻生区では相談件数が大幅に増加しておりまして、区民にとって窓口がわかりやすくなり、子どもに関する相談需要への対応が図られてきたと考えております。こうしたことから、他の５区におきましても、本年４月の子ども相談窓口の開設に向けまして、現在準備を進めているところでございます。
次に、プライバシーの保護についてでございますが、子ども相談支援業務を初め、さまざまな業務を所掌します区役所では、その扱う業務の性質から、個人情報について確認させていただく場面も多くございますことから、個人情報の取り扱いやプライバシーの確保に十分配慮しているところでございます。とりわけ、子どもに関するさまざまな御相談をお受けする際には、配慮を必要とする場面も多くございますので、そうした場合には機密性が確保できる相談室や個室の相談ブースを使用するなど、プライバシーの確保に十分留意し、対応しているところでございます。
しかしながら、相談室などが満室である場合にはしばらくお待たせする場合もあり、緊急の場合は御本人の同意を得ましてカウンターで対応することもございますので、今後とも各区と協議しながら、相談室や相談ブースの拡充、さらにはパーテーションの設置に努めてまいりたいと存じます。
また、職員の守秘義務についてでございますが、職員には地方公務員法の規定により守秘義務が課せられており、日ごろから業務の中での個人情報の取り扱いにつきましては細心の注意を払っているところでございまして、今後とも職場内での研修等を通じて徹底してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆石田康博 委員 子育て世代の悩みは子どもの成長とともに変化をいたします。相談内容もさまざまであります。
そこで、これまで各区役所で受けた相談のうち、家庭児童相談及び子ども教育相談の推移と特徴について伺います。また、子育てを支援する体制づくりについてですが、児童に関する総合的な支援体制の確立の予算では１億4,129万円余で、前年に比べて3,261万円の増と拡充されていますが、その拡充内容について伺います。
◎入江�皸譟〃鮃�福祉局長 子育て支援する体制づくりについての御質問でございますが、初めに、各区役所の相談窓口に家庭児童相談員と子ども教育相談員を配置し、子育てや学校に関するさまざまな相談を行っております。
これらの相談の推移と特徴についてでございますが、家庭児童相談につきましては、家庭内の養育等についての相談を受けておりまして、虐待、登校拒否、障害に関する内容が多くなっているところでございます。また、子ども教育相談につきましては、学校に関することや子どもの生活、行動等についての相談を受けておりまして、傾向といたしましては、不登校、引きこもりの相談が全体の３割を占めており、障害と虐待に関する相談が徐々にふえている状況でございます。
次に、児童に関する総合的な相談支援体制の確立のための予算でございますが、平成19年度の予算は１億4,129万円でございまして、昨年度と比べ3,261万円の増額となっております。
その内訳といたしましては、中央児童相談所の一時保護所において虐待などの相談件数が増加し、保護を必要とする児童が急増しており、緊急対応として、定員を20名から30名に拡大したことに伴う運営費などの増が約2,700万円であり、その他につきましては、施設の老朽化に伴う防水工事等の施設整備費などでございます。以上でございます。
◆石田康博 委員 御答弁ありがとうございました。意見要望でございますが、区役所で総合支援担当がこれまで行ってきた子育てネットワークづくりと、市民の声を直接聞いて対応する子ども相談窓口が全区で４月から一体となって設置されることは、子育て支援の強化と市民サービスの質の向上に大きく寄与できるものと大変に期待をするところであります。子育て支援の強化という視点から、保健師や家庭児童相談員、子ども教育相談員の職員の配置転換にとどまらず、新たな職員の拡充も必要と考えますので、総合支援担当の窓口強化を要望いたします。
また、守秘義務についてでありますが、区役所では通常の職員のほかに非常勤嘱託職員、臨時的任用職員、民間業者への委託職員とさまざまな雇用形態をとっています。市民の方が、多岐にわたる悩みを安心して気軽に相談ができる体制づくりこそ必要と考えます。市民が区役所で子育て相談をしたら、職員以外の人に話が漏れ伝わっていたということのないように、すべての職員への守秘義務の徹底とプライバシーの確保に配慮された環境の提供を要望いたします。以上です。