日本医科大学武蔵小杉病院内の「認知症疾患医療センター」を視察しました。文部科学省からの補助を受けた「街ぐるみ認知症相談センター」を設置しています。認知症街ぐるみ支援ネットワーク研究代表の北村伸氏より、認知症対策の課題と取組みについて話を聴きました。認知症患者は高齢化の進展と共に増加傾向にあります。正しい理解と関係機関との連携が重要だと語っていました。
アルツハイマー病の症状は主に、記憶障害(もの忘れ)、理解力の低下、判断力の低下、実行機能低下の4つです。65歳以上の25%が認知症とその予備群だとも言います。問題は本人が病気である事の自覚を持たないことです。確かに、高齢でない私も、もの忘れの経験はあります。症状が重なるようだったら、まず、かかりつけ医に相談し、専門医を紹介してもらうことをセンターは薦めています。
街ぐるみ認知症相談センターでは、臨床心理士3名が在籍しています。ここには、本人の他、家族でも相談に応じています。相談活動の実績として、来場者数5136名(1489日)、1日あたりにすると3.5名となります。電話での問い合わせ件数は1588件(1489日)となっています。室内には、相談席や鑑別用のコンピュータが置かれていました。