都市をデザインする

IMG_1928.jpg 横浜市都市デザイン室に行って、室長にお話を伺ってきました。以前NHKを観た際、横浜市の施策によって、みなとみらいの景観形成が保たれていることを知りました。大桟橋からの港の景色は、無造作に創られた都市でないことを証明しています。そこで以前から、川崎市にこのデザイン手法を取り入れることはできないか、調査したいと考えていました。

 

 横浜市では、1971年にアーバンデザインチーム(企画調整局内)が結成されました。その後、都市デザイン担当が置かれ、1983年に都市計画局に替わりました。2005年に都市デザイン室(都市整備局)に名称が変更されました。都市をデザインする名称としたのは、素敵な発想です。

 我々が良く知るみなとみらいは、みなとみらい地区と新港地区に分かれています。みなとみらい地区の象徴は、ランドマークタワーです。このエリアでは、白を基調とした色彩で統一しています。建物の高度限度においては、海に近い位置から60m、100m、120m、180m、300mとなっており、綺麗なスカイラインを形成しています。

 新港地区の象徴は、赤レンガ倉庫です。歴史の継承が反映している旧市街地のように、古き良き明治期の時代を意識した建物が並んでいます。形態衣装はレンガを基調とするなど、茶色に統一されています。横浜の港の歴史を感じることができる場所として、観光客を集めています。これらの街づくりの手法として「街づくり基本協定」があります。この協定は、地権者の間で自主的なルールを決定し、調和の取れた街づくりを目指しています。例えば、環境、街並み、色調などをお互い規定し、守るのです。 

 川崎市では、まちづくり局がそれにあたります。横浜市の都市デザイン室は、美しい港の景観を形成してきました。名称の違いこそあれ、横浜市の都市政策のセンスを感じます。室長からお話を伺い、川崎市の新たな街づくりどうつなげていけるのか、今後、考察していきます。