住居表示未実施地域は主に、丁目表示になっていない地域を指します。そうした地域の地番は錯綜している箇所もあり、目的地を特定しづらいといった課題を抱えています。時には救急隊の到着が遅れたり、配達物が間違うなどの影響を受けることがあります。
住居表示とは、街区方式と道路方式とあります。日本では街区方式が採用されており、特定の中心位置から近い順に、番号がふられています。意味は「道路・線路その他の恒久的施設または河川・水路等によって区画した地域につける街区符号および建物等につける住居表示」です。
宮前区の全体の面積は1860haです。住居表示対象面積1851haに対し、未実施面積は840.42haです。実施率は54.6%となっています。意外と少ないことが分かります。住居表示未実施地域に位置する町会には、住居表示への変更を勧めます。
『日本一心を揺るがす新聞の社説』(ごま書房新社)水谷もりひと著の第3弾を、本屋の並ぶ本棚で発見した。その時、過去の2冊に感動した記憶がよみがえり、迷うことなく手に取った。
この本は著者(みやざき中央新聞編集長)と読者で厳選した、30編の感動的な社説を紹介している。題名にあるように「心を揺るがす」とだけあって、心を打つものがほとんどだ。
新聞の社説は「知」の宝庫といっていい。実に巧みなレトリックが隠され、時には、感動する実話や、偉人の言葉を引用したものまで、探究心をくすぐる。文章の醍醐味が短い文に集積し、読者をわくわくさせる。
社説に学びたい。文章の構成。人に伝えたいことを、シンプルに表現する技法。題材の選び方。新聞の社説もいいが、紹介したこの本に並ぶベストセレクションは、なおいい。夜の読書の時間が、感動で充実する。
~平成27年 「こども心理ケアセンター整備」へ~
市内における児童虐待相談・通告件数の急増を捉え、議員提案で制定した「児童虐待防止条例」(通称)の施行が4月に迫った。伴って、行政の体制整備も加速している。新たに示された(仮称)こども心理ケアセンター整備基本計画(案)には、傷ついた子どもの心をケアするための、施設整備が位置付けられた。求められる機能と役割を探る。
施設は、平成27年に中原区井田に整備され、入所定員40人、通所10人としている。特徴は、子どもの状況に応じた個別の支援体制が充実した点にある。専門的な機能として、心の治療に重点を置き、医師や心理担当職員を配置する。地域生活への復帰を目指すため、入所部門では、できるだけ一般的な家庭に近い形の居住スペースを設け、日常生活の支援を行う予定である。また、対人関係に課題のある子どもを想定し、施設内学級も設置する計画となっている。
市は、平成23年9月に市内の児童養護施設、221人の子どもを対象に実態調査を行っている。子どもの心理状態を図る状態像は、対人関係、集団適応、発達障害、知的障害など多岐にわたる。調査結果によると、多くの援助や常時支援が必要な「重篤な課題のある状況」と判断された人数は37名となった。新たな施設の必要性を示していた。
特に重篤に傷ついた心は、専門的な治療を必要とする。そこで、心理支援ネットワークを活かすべきだ。整備予定地には、中央療育センター、井田重度障害者等生活施設、障害者支援施設めいぼうが隣接している。市には、これらの施設の連携により、充実した専門的なサポート体制を整えてもらいたい。子どもの心のケアは、早期発見、早期治療が重要と指摘する声が多い。全市をカバーするだけに、心理支援の核として、市内にある関連施設との、情報の共有と連携体制を整えてほしい。
尚、川崎市は、平成25年3月11日(月)まで、基本方針と施設に対する市民の意見募集を行っている。