2012年1月アーカイブ

2300万トンの行方

IMG_0244.JPG震災がれきの受け入れ先では、反対の声が相次いでいた。県議会議員の主催する新年会に参加でのこと。来賓でみえていたのは、震災がれきの受け入れを表明した、黒岩祐治神奈川県知事。最終処分場となっている横須賀市の説明会を15日に終え、強い反対を受けた知事。その心境は複雑だったようだ。

 

挨拶の内容は、岩手県宮古市での視察の話に始まり、芦名での説明会の様子を語った。今後の対話説明会も根気強く説明すると意気に燃えていた。

 

一方、がれきの受け入れを検討している川崎市は、他の自治体との連携を条件に、受け入れのあり方を検討するとしている。市の方針は、未だ示されていない。

 

放射能の危険に関する情報は、何一つとして一致するものはない。市民の不安は、氾濫する情報にある。自治体は見えないがれきの情報を、詳細に公表してみてはどうだろうか。その後、科学的な根拠に基づく基準を示せばいい。

 

 被災地の復興の妨げとなっているがれきの処分は、急がねばならない。もちろん、復興への協力は惜しむべきではない。自治体は住民の不安を汲み取り、信頼できる情報の開示と丁寧な説明責任を果たして欲しい。

議会改革に向けて

 川崎市役所において私が座長を務めることになった「議会運営検討協議会」の初会合がありました。この協議会は議会運営委員会の依頼により設置され、議会改革に向けた課題の16項目について協議を行います。

 

会議のスタイルは、各会派の代表者1名で構成し、合計7名の議員で議論していきます。市民の皆様に対しては、議会基本条例にある「透明性の確保に努めること(略)」に基づき傍聴を「許可制」とし、会議の「摘録」も発言者の名前入りでHPに公開することにしました。つまり、会議はオープンな形で議論を行っていきます。

 

市議会に求められる役割は、大きく分けて2つあります。執行部の監視機能と政策提案機能であります。この機能がこれまで以上に発揮できるような、議会のルールや環境を整えることを目指して議論します。今後の、議会改革に向けた議員同士の討議に、注目を頂ければ幸いです。

 

詳しい議論のやり取りは、川崎市議会HPにて掲載していきます。

http://www.city.kawasaki.jp/council/kyougikai/kyougikai.html

 

市営駐輪場の料金改定

平成244月から料金体系が変わります。料金改定は屋根の有無や、駅から近いところは高く、遠いところは安く設定されます。一時利用の最高額は200円、最低で30円となります。

 

主な変更点は4

1、駐輪場ごとに料金が設定されます。

2、日曜祝日が有料になります。

3、定期の割引率を引き上げます。

4、民間事業者の管理運営となります。

 

 宮前区内の新料金は、50円が1箇所(7.7%)、120円が5箇所(38.5%)、100円が7箇所(53.8%)となります。

川崎市建設緑政局

http://www.city.kawasaki.jp/53/53ziten/home/ziten_top/ziten_top.htm

「そなえる。かわさき」

2012.123.JPG防災啓発広報紙「備える。かわさき(保存版)」に加えて「そなえる。かわさき」が作成されました。平成24119日(木)から区役所窓口などで配布しています。この広報紙には、いざという時に備えて、知っておくと助かる備えについて、やさしい日本語や絵で説明しています。(左リンク先中段)

 

  これを1枚手にすれば、いざという時に、分かっているようで知らなかった情報を得ることができます。子どもの防災教育にも適しているといえます。こうした情報は、防災知識の普及啓発に留まらず、災害弱者の行動の一助ともなります。「備えあれば憂いなし」まずは、知識の備えから用意してみませんか。

日本最大級!

IMG_0240.JPG 宮前区を出発した時の雪は、臨海部に近づくにつれて雨に変わります。環境委員会において、日本一の発電量を誇る「扇島太陽光発電所」を視察してきました。向かった先は、川崎区東扇島の東京電力の敷地。等々力陸上サッカー場の約29面分の広さは、想像をはるかに超えていました。

 

この発電所は、川崎市と東京電力の共同事業として整備され、平成23年1212日に営業を開始しました。同年8月10日に営業運転開始された浮島太陽光発電所とは、わずかな距離です。敷地内には64000枚のパネルがびっしりと並べられ、太陽の出現を待っています。

 

太陽の恵みは、CO2 排出削減量(推定)5800トンの効果をもたらします。スギが吸うCO2の量に置き換えると、年間414285本。1日に換算すると1135本分に相当します。

 

推定発電電力量(年間)は1370kWhで、一般家庭の3800軒分に相当します。分かりやすく例えれば、宮前区小台1・2丁目が3276世帯なので、その範囲の電力をらくらくカバーできることになります。

 

 原子力発電所の事故により、自然エネルギーへの期待が高まっています。かつては公害に悩まされ、問題を克服してきた川崎市。そうした歴史を持つ京浜臨海部にパネルが設置される意義は、絶大です。今後の再生可能エネルギーの拡大に、川崎市の挑戦は続きます。

118番の日

イタリアの大型船の座礁により、多くの人命が奪われました。事故の原因は船長のミスだといいます。船長は事故発生後、救助も行わずに船を離れたというから驚きです。船乗りの心得と遵守事項には、人命救助を最優先し冷静に状況確認を行う、と定められています。

 

私は船舶操縦士の国家資格を持つ1人。船の運航で注意するのは、暗礁の有無。特に岩は潮時によって見え隠れするので、最新の情報と注意が必要です。また、喫水(船体の最下端から水面までの距離)と海底までの距離は常に意識することです。しかし、あれだけ近代的な大型船が乗り上げのミスを犯すのは、信じがたいことであります。

 

話を変えます。118日は何の日かご存知ですか。答えは「118番の日」です。えっ、それって何!?と思われる方も少なくないはず。電話番号118番は、海上保安本部につながる、海難事故の緊急連絡先です。

 

海上でのトラブルによる緊急連絡先は、110番(警察)や119番(消防)ではなく118番となります。あまり知られていないことからも、その約99%が間違え電話だとか。覚えておくとマリンレジャーや釣りなど、万が一の時に役立つかもしれません。ちなみに川や湖でのトラブルは、110番です。

絆と備えでつくる地域防災

DSC07201.JPG 昇龍のごとく天高く舞い上がる水しぶき。式典のクライマックスを飾る、消防放水の様子です。昨日、寒風吹きすさむ中「宮前区消防出初式」が行われました。そこは厳寒の曇り空の下、雲の切れ間から時折り差す日差しは暖かくもありがたく感じます。実演された関係者も、寒さに耐え忍んでの披露となりました。

 

DSC07192.JPG 昨年の宮前区内の火災件数は、前年に比べて5件少ない46件でした。その原因の半数近くは、たばこ(20件)こんろ(20件)による人為的なもでした。放火件数は、地域の予防活動のご努力より6件となり、前年に比べて13件の減少となりました。

 

DSC07197.JPG震災害を想定した実演では、倒壊家屋からの人命救助の様子が披露されました。地域防災ボランティアや川崎DMAT等の機敏な救助活動が印象的です。高層ビルからは、屋上に取り残されたけが人を救助するため、ヘリコプター(そよ風号)により、救出する様子も披露されました。

 

 震災を経験して10カ月が経ちました。新年を迎えても防災に対する関心は衰えることことはありません。この出初式では、公助と共助の機能と役割を知る機会となりました。是非、これを機に、自助の充実を図ってみるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。「備えあれば憂いなし」ということです。改めて、消防職員、消防団、地域消防組、関係の皆さんに、敬意と感謝を申し上げます。

泣ける1本

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「星守る犬」このタイトルの意味、知りたくありませんか。観ればなるほど。ツタヤ邦画ランキング15位のこの映画。久しぶりにレンタル屋に行き、邦画を借りることにしました。

 

 ストーリーは「泣けた本ランキング1位」とあって、後半はハンカチなくして観ることはできません。犬を飼っている自分とだぶって観えるだけで、共感の涙・・・。

 

 一方、日本の経済政策とリーマンショックなど、もたらされた格差社会、雇用問題。夫婦・親子関係・・・。これまでに起こっている日本の社会問題を、垣間見ることになります。

 

市役所職員が追う、おじさんと愛犬ハッピーの足跡。エンディングはやっぱり、平井堅の曲「夢のむこうで」この冬一番の感動作に出逢いました。

駐車対策

  IMG_0226.JPG宮崎第一公園に面する公道の一部は、駐車禁止解除地帯として車両の駐車が可能となっている。駅前周辺を重点取締り地区としたため、近くの公園外周を午前8時から午後8時までの間、駐車可能なエリアとした。しかし、朝から晩まで長時間駐車する車両もあり、モラルが問われている。

 

公園に近い町会は、警察に改善を申し入れてきた。特に、青空駐車排除のため、時間帯を短縮するよう求めている。例えば、朝10時から夜6時までにすれば、通勤のための乗り捨て車両を減少させる。

 

IMG_0227.JPG現地に行くと、駐車違反の紙が貼られたまま昨年末から放置されたバイクも数台みられる。乗用車は隙間なく駐車されていた。これら状況の改善に向けて、町内会有志による実態調査も行われた。

 

 以前、市議会においてこの問題を取り上げ、宮前区役所の積極的な介在と、調整を求めてきた。しかし、関係者の話によると関係団体の協議もなかなか進んでいないという。

 

交通管理者(警察)、道路管理者(市)、利用関係団体との協議が求められる。調査結果に基づいた今後の協議に注目したい。

 

新成人へ

IMG_0214_copy.jpg 「成人の日を祝うつどい」がとどろきアリーナで開催された。出席は、今年で12回目となる。川崎市新成人は12845人。さて、20歳から大人となるが、そもそも大人になるということは、どういうことなのだろう。

 

スーパー大辞林で「大人」の意味をひいてみると「十分に成長して、一人前になった人」「考え方や態度が一人前であること」と記されている。一方「成人」とひくと「心身ともに成長して、一人前の人間になること」「現代日本では満20歳以上の男女」とある。つまり、大人と成人の意味は、同義語のようで違うのである。

 

 伊集院静氏の『大人の流儀』という本の「大人のなかまいりをする君たちへ」という章がある。若者に対するメッセージには「人間は木から落ちた小枝ではないのだから流れに身をまかせて生きてばかりでは淋しい。人はどこかで己と対峙し、自分を取り巻く、世界と時間を見つめ自分は何なのかを考えてみるべきだ」といっている。

 

 つまり、大人とは視野を広く持ち、自分の責任と意思で行動するのが大人。時間軸でとらえた成人と、真の大人とは別。大人の流儀は、そうあわてなくても自然に備わるもの。がむしゃらに突っ走ってきた20年間を振り返り、一度立ち止まって大人というものを考えてみるのもいい。改めて、成人を迎えた皆さんに、心からお祝いを伝えたい。

長寿の心得

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 あまり上手とはいえない字ですが、なるほどといった文章。沖縄県波照間島の広場に、それはあります。そう、沖縄県は女性長寿日本一「全国都道府県平均長寿ランキング」で沖縄県が(平均寿命86.88歳)ナンバーワン。

よく「病は気から」といわれます。それを証明するかのように、精神神経免疫学の研究では心のあり方によって、疾病や治癒過程に影響を与えているということが科学的に解明されています。この標語から、それを裏付けるかのように、ストレスとは程遠いユーモアと楽天的な思考がこの文章からにじみ出ています。

 

 心得通り、心体の健康も維持し長寿を全うできればうれしいことです。内容だけとれば、心の状態は体にも影響を与え、結果として人の寿命につながっているものと信じたいところです。実は沖縄県民の長寿の秘訣が、ここに隠されているのではないでしょうか。日本最南端の島の、温かいのんびりした風土を、うかがい知ることが出来る「心得」でした。

しあわせはこべるように

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