2011年1月アーカイブ

節分祭近づく

IMG_0795.JPG 左の写真は、もち米です。綺麗に紅く染まっています。23日の節分祭が近づいてきました。馬絹神社の氏子である田辺家において、豆まきの際にまく、お餅の準備が進められていました。その数5000個以上。準備も大がかりです。このように、神社も多くの地域の皆さんに支えられ、祭事が行われます。

 

  IMG_0798.JPG   IMG_0801.JPG  IMG_0800.JPG  IMG_0799.JPG

  節分は、古い年の邪気を払い、新しい年に福を呼び込む行事です。昭和45年生まれの私は、どうやら今年が「厄年」のようです。カバンのなかには、厄除けのお守りが5つ入っています。そんなことで、今年の豆まきは特に、力が入りそうです。皆さんも是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。

馬絹神社節分祭

 日時 平成23年2月3日(木)  豆まき 午後3時30分から 

 場所 馬絹神社

  

公認鐙伝達式

IMG_0792.JPG 稲毛神社(川崎区)におきまして、自民党の必勝祈願がお行われました。稲毛神社の御神徳は「勝」と「和」です。武甕槌神・経津主神は、人生の試練と困難に打ち勝つ力を与えてくれるといいます。御利益と神佑を願い、身の引き締まる思いです。神事が終了した後は、自民党公認鐙を受け取りました。 

 午後からは、地域の皆様方に市政報告会の機会をお与え頂きました。会場には大勢の皆様がお集まりでした。これまで積極的に取り組んできた、行財政改革を中心にお話させて頂きました。あっという間の2時間、有意義な時を過ごすことが出来ました。市民の皆さんとの意見交換の必要性を改めて感じました。

 

※ミニ集会・市政報告会を行って頂ける方がありましたらご連絡下さい。何人からでも結構です。川崎市政の課題と問題の解決策を、分かりやすく解説します。一緒に、議論もしてみませんか。どこへでも、出向きます。是非、石田事務所までご連絡をお願い致します

医師不足

 健康福祉委員会において、医師不足などの解消を求める陳情の審査を行った。医師不足は、救急搬送の遅延にも暗い影を投げかけている。我々の生命と健康を守る医師は、何故不足してしまったのか、医療の実態から探る。

 全国の医療従事者数の推移では、平成10年の医師数は248611人であった。平成20年には286699人と増加している。国が進める医師対策として、医学部の定員増を図り、対前年に対して360人増の8846人と成果をあげている。また、小児科・産科を含む救急医療報酬制度では、平成22年度から医療診療報酬で、1.74%4800億円)を増やしている。

 医師による医療行為には、リスクが伴うことがある。医事関係訴訟では、平成16年の1110件をピークに年々、減少傾向にある。平成20年では877件と依然として高い水準にあり、医療補償制度の拡充が必要だ。病院勤務医の負担軽減の実態調査結果概要では、医師1ケ月あたり時間外勤務時間換算では、救急科が155.9時間、外科が115.6時間、産科・産婦人科が110.9時間、小児科が110.0時間となっており、時間外労働が多いことが分かる。

 医療現場の実態を数字で見ると、医師数は増加しつつも、苛酷な労働実態とリスクを背負い医療に臨んでいることがわかる。医師の労働環境は、少子高齢化による医療のニーズの拡大とともに、過酷なものとなってきた。このことが、医師不足の要因だとするなら、医療の処遇の改善を国が先頭となって行っていかなくてはならない。増え続ける医療費の財源の議論も逃げるべきではない。

宮前区の大気

IMG_0771.JPG 写真は、宮前平駅に程近い場所に設置されている、大気を観測する「測定局」である。尻手黒川線に面した場所に測定局があることは、あまり知られていない。ここでは、SPMNOx等が測定している。平成22年度末には、微小粒子状物質(PM2.5)を測定するための計器が設置される予定だ。

 「微小粒子状物質(PM2.5)とは、大気中に浮遊する粒子状物質のうち粒径が2.5/㎥以下のものを指す。ディーゼル自動車などから排出される物質が、化学反応した二次粒子などである。」

 

平成219月に環境基準(1年平均値が15/㎥以下など)が定められた。宮前平測定局の平成21年度微小粒子状物質(PM2.5)のサンプラー調査結果では、公式とはならないものの年平均値が20/㎥で環境基準を上まわっている。

 

 川崎市の資料によると、「PM2.5は浮遊粒子状物質よりも肺の奥まで入り込み、人体の健康影響が懸念されている」という。昨日のブログでも述べたが、宮前区の大気汚染が気になるところである。川崎市には、新たに設置される測定器により、実態把握に努めてほしい。

参考 環境局事業概要―公害編―

 

 気になるデータがある。川崎市成人ぜん息患者医療費助成事業実施状況の区別患者数(平成2211月現在)をみると、宮前区が930人と最も多く、続いて川崎区の895人、麻生区の604人の順となっている。同様に川崎市小児ぜん息患者医療費支給制度実施状況の区別患者数(平成2211月現在)をみると、宮前区が1932人、続いて多摩区が1866人、高津区が1497人となっていた。いずれも宮前区がトップで、北部地域に多い傾向となっている。

 

環境省は、「そらプロジェクト」と題して、平成17年度から平成22年度にかけて、幹線道路住民を対象とした大規模な疫学調査を行った。この調査には、川崎市も協力をしているという。平成22年度末に結果を公表する予定だ。これにより、大気汚染の状況と呼吸器疾患などの関連を明らかにする。

 

 区別のぜん息患者数については、臨海部の工場が多い南部地域に偏っているものと、勝手に思い込んでいた節がある。ぜん息患者数が最も多いのが宮前区なのは、意外な事実だった。原因物質は、大気汚染によるものや、室内にある化学物質によるものなど、様々あると考えられている。川崎市は、これから示される環境省の調査結果をもとに、対策を急ぐべきである。

ペットボトルのふたの話

 川崎市は、ペットボトルのふたを何故、分別収集しないのでしょうか。それにはきっと、理由があるはずです。分別して出せば、必ず資源に変わるはず。現在、宮前区では、普通ごみと一緒に出され、焼却処分されているのが現状です。川崎市環境局に理由を尋ねてみました。1つのふた自体は小さいですが、数を集めれば相当の資源量となります。ふたの行方を追ってみます。

 

川崎市の南部地域では平成23年3月から、北部地域では平成25年度から、プラスチック製容器包装の分別を予定しています。シャンプーのボトルや歯磨き粉のチューブなど、分別対象品目が拡大されることになります。ペットボトルのふたは、この時から分別対象となり、資源化されることになります。

 

新たに分別されるミックスペーパーやプラスチック製容器包装は、この春に稼働予定の浮島処理センター敷地内に新設される「ミックスペーパー・その他プラスチック資源化処理施設」(中間処理施設)に集められます。その後は、日本容器包装リサイクル協会に登録した、事業者によって資源化されます。

 

NPO法人エコキャップ推進協会では、ふたを集めて発展途上国の子ども達に、ワクチンを送る活動を行っています。実績は、2年近くで34000万個を集め、ポリオワクチン425000人分を寄付しています。我が家でも、ふたのための箱を置き分別し、たまった後は関係団体に寄付しています。

 

 行政がペットボトルのふたを分別しなかった理由は、中間処理施設がなかったことによります。ようやくその施設が完成し、南部地域から順次、分別収集が開始されることになります。ふたを、捨ててしまえばただのゴミです。分別すれば、資源になり未来の子どもの命を救うことにもなります。ふたの回収率100%を目指すのも、悪い話ではないのです。我々がまず、ふたに意識を持つことが必要です。

 

川崎市環境局 http://www.city.kawasaki.jp/30/syusyu/contents/mix_pra/mix_pra.htm

NPO法人 エコキャップ推進協会

http://ecocap007.com/index.html

絆と支えあいによる福祉

 午前に開かれた健康福祉委員会で、第3期川崎市地域福祉計画(案)の報告を受けた。この計画案は、平成23年度から平成25年度までの3箇年における、福祉施策を推進する内容となっている。タイトルにも掲げた、絆と支えあいが、今なぜ必要なのか、この計画案から読み解いてみる。

 

 案にある計画の位置づけでは、「保健・医療・福祉という生活関連分野で最も身近な生活に関連してくる個別計画(高齢・障害・児童等)を、それぞれの計画が持つ特徴を地域という視点で整理し、他の教育や雇用、まちづくりといった生活関連分野との連携により、地域社会の課題の解決に向けた体制づくりを推進」すると説明している。

 

 課題は、地域コミュニティの希薄化にあった。「地域の生活課題に関する調査」では、近所づきあいの程度を聴いたところ、「挨拶をする程度」が44.8%と最も多く、続いて「ときどき話をする程度」が30.3%、「ほとんどつきあいがない」が10.4%を占め、地域の絆がほころびを見せる結果となっている。また、第2期川崎市地域福祉計画や区地域福祉計画について、「市の計画も区の計画も知らない」と回答したのが全体の8割以上を占めていた。

 

 数字が示すように、ご近所付きあいという言葉が、過去のもののように感じられる。計画の認知度が低いことは、改善を図らなくてはならない。いくら立派な計画でも、市民がそれを知らなければ効果は少ない。行政の役割は、いざという時に助けあえる、地域の絆をコーディネートすることにある。絆と支えあいの精神の醸成にこそ、福祉計画の目指す方向が隠されているのだと理解する。

お知らせ

3期川崎市地域福祉計画()区民説明会が開催されます。

宮前区の日程は、210(木)午前10時から、宮前区役所4階大会議室

 

IMG_0764.jpg.JPG 今日のテーマは、宮前区民なら誰しもが知っている「アリーノ」である。えっ、知らないって!?一見、コンクリートとガラスのモダンなこの施設、東有馬4丁目にある「川崎市有馬野川生涯学習支援施設」である。公募によってアリーノと名付けられた。由縁は有馬と野川の、かしら文字からとられている。施設はオープンして、2年目を迎えようとしている。現状を視察した。

 

 生涯学習支援施設ともあって、年間45の講座が行われている。内容は、「子育て入門講座」から「有馬川とまちづくり」「シニアペットと最後まで楽しく暮らす方法」など、行政の手の届かない分野をサポートしている。他に「クラッシックの夕べ」「音楽の集い」「太極拳」「合同写真展」など、区民にとって関心の高いイベントが連日、開催されている。

 

IMG_0762.jpg.JPGまた、「地域図書館」が併設されている。平沢館長に現状と課題を伺った。書籍は児童書や新書が多いため、他の図書館に比べて利用率が高いという。確かに子供の書籍が多く新書が並ぶため、教育にはうってつけの場所である。課題は、書籍を置くバックヤードがないことだとか。

 

 ガバナンス(協治)を推進する私には、大変素晴らしい場所に映った。地域の皆さんが、コミュニティーを形成しようと積極的に参加しようとする姿が伺える。ノーマライゼーションに根ざした社会の実現のため、地域、高齢者、障害者の方など、垣根を越えた区民が集い始めている。アリーノを中心に、ネットワークづくりにむけた、新たな運動も起こっている。ここは、ガバナンスの拠点といっていい。この成功事例を参考に、区内にもう1箇所、同様の新たな施設を造ってみたい。(願望)

 ローランド・ホール(アメリカの経済学者)が提唱した造語で、消費者の購買心理過程を表している法則である。たまたま見ていた「人生を攻略する法則集」のなかで気に止まった。広告業界でも用いられる用語なので、まんざら嘘でもないようだ。解釈して自分に生かすことは、可能なのか考察してみたい。それでは、心理プロセスが一体どのように移り変わっていくかみてみよう。 

 

 法則は次の順で表されている。1.Attention(注意)2Interest(関心)3Desire(欲求)4Memory(記憶)5Action(行動)となっている。解説すると、1の段階で「おやなんだろう」と目にとまり、2の段階で「気になる」、3の段階で「欲しい」感情が芽生え、4で「絶対買うぞと決意」、5で「購入」といったところだろう。

 

 職業柄、つい選挙の投票行動とだぶらせて考えてしまう。毎朝の駅頭で例えれば、1では「あー、演説しているな」ぐらいでしょう。2では、「またやっているよ」と関心を抱き、3で「応援してもいいかな」となる、4では「○○さん」と名前を記憶し、5で「投票するぞ」となる。

 

 アイドマの法則は、購買心理に限らず、他の場面でも共通する法則だといっていい。有権者の投票行動も、これに近い心理プロセスが働いている可能性がある。法則を知っていれば、アクションに至るまでの、やるべきことが明確になる。この法則を生かすのであれば、3Desire(欲求)までの過程を、重視することが必要である。まあ、知っていて損はない法則ではないだろうか。

動き出した治水対策

NEC_0009.JPG 宮前平駅前において、冠水被害が続いていた。123日の未明の豪雨では、店のなかに雨水が流入し被害をもたらした。通勤時間帯とも重なって、通勤客の足を直撃し、冠水した道路に足を浸しながら、駅に向かわなくてはならない事態となった。課題は、道路表面排水が、円滑に排除できないことにあった。 そこで市議会において、対策を求め議論をしてきた。その結果4月から、矢上川の本格的な改修工事を予定しいる。写真は、先立って行われている、冠水対策工事である。さくら会堂前から60mの間、歩道に取付管を敷設している。これにより、流下能力向上及び河川構造の改善が図られることになる。ゲリラ豪雨は、時を選ばず発生する。対策の前倒しを、引き続き求めていく。

川崎市政展望

 今年1年の川崎市の事業には、目玉となるプロジェクトが続く。川崎市が抱える課題対応のための事業や、ポテンシャルを引き延ばす事業である。4月からは、第3期実行計画と4期目を迎える行財政改革プランのスタート元年ともなる。それでは平成23年の新規事業を具体的に並べ、市政の展望を述べてみる。

 

平成23年(2011年)の主な取組とした課題対応型事業としては、高齢者施策の充実があげられる。3月には、特別養護老人ホームの整備は、新たに2箇所の開設を予定している。4月以降も毎年2箇所を整備する計画だ。子育て支援では、待機児童の解消に向けて、4月の開所予定だけでも19箇所(定員1100人分)を予定している。また、児童相談所の強化として、虐待などに的確に対応するために、2児童相談所体制を改め、3児童相談所体制へと拡充する。

 

ポテンシャル発信型事業としては、川崎臨海部の扇島と浮島に、東京電力との連携による太陽光発電所(メガソーラー)の運転が開始する。浮島処理センター内には、太陽光発電PR施設も開設する。環境最先端都市としてのイメージが、浸透するものと期待する。また、93日になると、子ども達には待ち遠しい「藤子・F・不二雄ミュージアム」が生田緑地にオープンする。

 

 以上のように、川崎市の目玉事業をあげれば、枚挙に遑がない。大切なのは、総合特区制度の積極的な活用や、環境を軸に置いた成長戦略である。そこから市内経済を活性化させ、市税収入の増につなげることを提案したい。目玉事業はいずれも、市民ニーズが高く待ち望まれている事業である。計画や予算は予算議会で今後、議論することになる。2大計画の初年度となる好機を生かした、建設的な議論を行いたい。

発想力

自己啓発本の一節に、心が動いた。それは、「ウオルトディズニーが、小学校5年生の時に授業で花壇の絵を描いたことがあったが、先生は絵を見て驚いた。『ウオルト君、その絵はおかしいわよ。花に顔があるなんて』するとウオルトは『僕の花にはあるんだよ』ときっぱり言って絵を描き続けたそうだ。ディズニーランドの花には、今でも顔が描かれている。」この一節、皆さんはどうお感じなられるだろうか。私は職業柄、川崎市政にだぶらせて考えてしまう。

 

今の政治に置きかえてみたい。おかしいと指摘した先生は、ただ正論を子どもに諭しただけである。しかし、子ども心には、見たままの花ではなくて、心に描いた顔の絵を写しだしたかった。その後、描いた発想(夢)が現実のものとなり、社会に受け入れらている。今では、あらゆる層に影響を与えている。私は政治にも、それを良とした、寛容さがあっていいと考えている。

 

政策に必要なのは、発想力ではないだろうか。それは何故か。今の政治は、過去の事例や国の統制によった政策に、固執する傾向があるからだ。川崎市の個性と魅力あふれる街づくりを実現するには、画一的に進められてきた政策を改め、ディズニーのような発想を加えてみるのもいいのではないだろうか。

 

 私の政策にはディズニーの描いた"顔"のような、より多くの発想(アイディア)を加えて、一味違う施策を積極的に取り入れてみたい。そのことが、個性と魅力ある街づくりを実現すると考える。公の職にある者は蓄積してきた発想(夢)を、積極的に政策に生かす努力をするべきである。私は次への挑戦に向けて、発想力を生かした政策の立案に力を注いでいる。

 

参考文献『「人を動かす人」になるために知っておくべきこと』(John C.Maxwell) 三笠書房

笑顔の法則

"笑顔"について考えたこと、ありますか。きっと、笑顔を絶やさない自分でありたいと願う人は、少なくないはずです。住友生命が昨年の夏に、「スマイル」に関するアンケート結果を公表しました。全国の男女2000人を対象に、インターネット(携帯電話)による自由記入方式で実施したものです。その結果は、意外なものでした。

 

1日のうちで"笑顔"になっている時間は、平均で何分ですか。」との問いでは、女性が「161.1/日」に対して、男性では、「75.6/日」と、倍の差があることが分かりました。年齢別では、最も多かった20代の「151.8/日」に対して、40代では最も少ない「97.6/日」となっています。何が"笑顔時間"に、このような差を生じさせているのでしょう。

 

他の質問では、「あなたにとって"笑顔"にしてくれる人は誰ですか」との問いに対して、最も多かったのが「子ども」(34.3%)、次いで「家族」(14.8%)「彼・彼女」(11.9%)の順でした。「あなたを"笑顔"にしてくれる言葉は何ですか」の問いに対して最も多かったのは、「ありがとう」(48.1%)、次いで「大好き」(9.0%)「愛してる」(2.5%)の順となっています。これらはいずれも、納得の順位と受け止めます。

 

 このアンケートの結果では、年代別や男女別によって"笑顔時間"に差が出ることが分かりました。女性は特に、家族や子どもとのコミュニケーションをとる時間が多い分、男性よりも"笑顔時間"が長いともいえます。40歳になったばかりの私にとって、40代の"笑顔時間"が最も少ないという事実は驚きでした。これから毎日の笑顔を意識して、ちょっとでも周囲を笑顔にできるよう、心がけていきたいです。

答えは、「出来る」である。川崎市内の交通不便地域にお住まいの方は、全体で41万人だといわれている。川崎市営地下鉄計画が凍結となった今、交通不便地域の解消に向けた、新たな改善策が必要となっている。特に宮前区は、東急田園都市線の3駅があるのみで、駅から遠い地域では、駅や公共機関までのアクセスを、バスに頼るケースが多い。そこで、都市計画道路の整備に合わせた、新たなバス路線を提案したい。

 

例えば、小田急線登戸駅や向ヶ丘遊園駅から、たまプラーザまでの路線を、新設してみてはどうだろうか。交通不便地域の解消に効果を発揮することは、間違いない。宮前区内の都市計画道路の整備では、向ヶ丘遊園菅生線(犬蔵交差点からたまプラーザ方面)が、既に開通している。この開通により、多摩区内の小田急線駅から、宮前区内を経由した横浜市青葉区のたまプラーザ駅まで、市境を越えた市バス路線が可能となった。

 

 バス路線を市域外に設置するには、課題がある。市税の一部を投入し運行しているため、横浜市などへ路線がくい込む場合は、それなりの理由が必要となる。地方自治法第244条の3の規定では、「普通地方公共団体は、その区域外においても、また、関係普通地方公共団体との協議により公の施設を設けることが出来る」と謳われている。つまり、川崎市営バスを隣接する自治体へ越境する場合、横浜市と協議を行い合意を得れば、運行することが可能となる。

 

 過去にこの提案を、川崎市交通局に行った経緯がある。職員はあまり前向きのようではなかったが、宮前区民の足の利便性を考えれば、是非ともやるべきである。今やグローバス化社会の世にあって、市境の壁を越えた路線の整備もあってはいいのではないか。向ヶ丘地域は特に、小田急線や東急田園都市線駅への、アクセス向上が図られるべきだ。ましてや、路線を東西に結ぶことが実現すれば市民の足の確保のみならず、地域経済の活性化にも寄与するものと考える。

 NEC_0003.JPG  

澄みきった青空の下、宮前区消防出初式が、川崎市消防総合訓練所(犬蔵)で行われた。会場には、多くの区民も参加し、消防総合演技に見入っていた。消防の装備やその技術を市民の皆様に知って頂く、貴重な機会となる。消防職員や消防団、ボランティアの皆さんの勇姿を拝見し、これなら大丈夫と安心感を持った人は少なくない。

宮前消防署の資料によると、昨年の川崎市の火災件数は388件で、前年に比べて16件増加している。1日平均の火災件数にすると1.06件となる。1日の中で、市内のどこかで1件は火災が発生していることになる。火災の原因で、一番多いのが放火で111件(29%)を占めていた。

一方、宮前区の昨年の火災件数は、51件で、火災原因の1位が放火(19件)となっている。今後、放火火災の防止策が課題となる。我々は、家の前には燃えやすいものを、置かない事を心がける意識を持ちたい。また、放火をさせない、地域の見守る目と気概を醸成したい。

日頃から昼夜分かたず地域の火災予防にあたっている、消防関係者の皆さんに、心から感謝を申し上げたい。火災予防の鍵は、地域の安全・安心のための住民参画が十分に図られることにある。公共は行政の領域であるという考えを改め、地域の多様な人達が公共に積極的に関与し、地域を守る行動が必要である。 NEC_0004.JPG

ちょっといい話

 古代の哲学者アリストテレスは、善い社会とは何かを論じている。アリストテレスによれば、「善い社会とは悪者がはびこり犯罪が少ない社会でもなければ、豊かな社会でもないといっている。徳のある人間や、人に尊敬される生き方をしている人が多い社会をいう」のだと社会学者は解説する。紀元前の哲学者のメッセージは、現代にも通じる、共感を覚えるものである。

 例えば善い社会とは、人を殺してはならないと思う「善」を前提とした社会と、監視と処罰によって犯罪を抑制した社会との2つがあるとする。アリストテレスのいう善き社会とは、内発的な「善」なる振る舞いが勝る社会を指す。多くの人が善い生き方をしたいと望み、「善」なる行いをすることができる社会が理想だと理解する。

 昨今、暗い話題を多く耳にする。しかし、数あるニュースのなかには、キラリと輝くものも少なくない。昨年の12月には、群馬県の児童相談所の前に、ランドセル10個が置かれていたということが話題になった。置いた人は、なんとあのタイガーマスクの伊達直人を名乗る人物だという。続けて、神奈川県小田原市でも、感銘を受けたとの手紙がそえられ、6個のランドセルが児童相談所に届けられた。真善美のある人はいるものである。 

なによりも素晴らしいのは、誰だか知らない善行な人が、今の社会に明るいメッセージを発してくれていることである。見返りを求めないこの姿勢が、明日の社会を善くしていくのではないか。このように「ちょっといい話」が全国で少しでも増えていくことを願いたい。

参考 デイキャッチャーズボイス 社会学者の発言より

 昨年の市議会では、老人施設とサービスの拡充のため、行政の積極的な取組を要請してきました。宮前区の高齢者人口は33000人を超え、高齢化率に至っては15.44%にものぼります。そのうち、要介護認定者数においては4547人となっています。そこで、地域包括支援センターのような、高齢者が介護などに対して相談できる施設が、身近な場所において必要となります。

 

地域包括支援センターは生活圏域ごとに、サービスの拠点を設置する観点から、1.5万人から3万人の圏域に1か所が想定されています。川崎市では担当圏域の高齢者人口が、6000人を超えないように整備を進めています。宮前区の現状は、5か所の設置に留まっていますが、上記の基準に照らし合わせますと、7か所が適当ということになります。一般質問では、不足を解消するため、新たな拠点の整備を早急に行わなくてはならないことを指摘し、新たな設置を要望してきました。

 

その結果、平成23年の21日には医療法人花咲会が、宮前地区(馬絹・小台・宮前平・宮崎6丁目)を対象に「宮前平」(馬絹541-5)を整備する予定です。また、社会福祉法人中川徳生会の運営で「ビオラ宮崎」(宮崎176-21)が、宮崎地区(南平台・けやき平・神木・宮崎・宮崎15)を対象に整備されます。高齢者には、介護、福祉、医療などを中心とした情報の拠点が2ケ所、新設されることで、的確な情報を享受することが可能となります。

 

 今後、宮前区は人口の自然増に加えて、高齢化が進んでいきます。課題となる、高齢者施設やサービスの需要と供給のバランスを欠くことがあってはなりません。そうした意味においても、地域包括支援センターの増設は、宮前区内の介護保険の拠点施設として、その役割に期待が高まります。

パフォーマンス学

『小泉進次郎の話す力』冬幻舎(佐藤綾子著)を読みました。政治に携わる者は当然のこと、会社や組織のリーダーともなれば、人前で話しをする機会も多くなることでしょう。そこではいつも、伝える力が試されています。この本は、そうした力を授けてくれる処方箋を、パフォーマンス学における学術的な見解で論じています。パフォーマンス学には、ブリッジング効果、オブジェクティスの技法、コンシート話法など、議員なら誰しも興味を引くテクニックが紹介されています。

 

小泉進次郎氏の言葉は、父譲りのワンフレーズで分かりやすい言葉で訴えかけるシーンが印象的です。昨年、小泉氏の演説を聴く機会に恵まれました。この本で論じられているように、実に見事でした。落ち着いた風格は、30歳の言葉とも思えぬロジックと、オブジェクティスを表現しています。彼の演説には、上記の技法が巧に含められていることに気がつきます。

著書では、リンカーンの言葉が紹介されています。リンカーン曰く「私は自分の話の内容を考えるのに三分の一の時間を。聴衆が何を聞きたいのかを考えるために三分の二の時間を使う」といっています。私でいうならば、市政報告をする際に、場所と集まる人達の関心を事前に捉え準備をし、その後に話の内容を組み立てていくといったところでしょう。小泉氏の演説ではこれが、完璧なまでに出来ています。

 

 以前に、プレゼンテーション論という学問を、大学院で学んだ経験があります。そこでは、デべートの方法を学びました。しかし、パフォーマンス学という学問が他にあったことは意外でした。日大でパフォーマンス教育を専門に行っている教授の著書だけあって、読みごたえは間違いなしです。いくらいいアイディアがあっても、伝える力がなければ目的は達成されません。そのヒントがこの本には隠されています。明日の演説の際にも、本に書かれている「技法」の応用に挑戦してみます。