コミュニティバス論

IMG_0068.JPG 交通不便地域にあっては、移動手段の確保策が求められています。川崎市においては「地域交通の手引き」に基づき、持続可能なバス路線の実現に向けて取組んできました。特に宮前区にあっては、山坂の多い地形的特徴もあり、DRT(ディマンド・レスポンシブ・トランスポート)などの、機能的な交通手段の導入を図るべきです。交通不便地域の解消と移動の促進を目指したコミュニティ交通の取組みは、これまで市内における10の地域で行われてきました。

 

市全体で一定の成果が出たのは3箇所で、実験等を実施した地区で3箇所、検討の過程にあるのが4箇所となっています。宮前区内では、有馬・東有馬地区と白幡台地区において共に協議会が設置され、鷺沼地区においても平成21年度に勉強を設立しています。今後、市内の未実施の7箇所を対象に、計画的に導入を図っていかなくてはなりません。

 

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 『バスでまちづくり』の著者中村文彦氏は著書の中で「コミュニティバスの成否を、黒字か赤字かで議論する向きがあるが、市の政策である限りにおいては、政策目標を達成できたかどうかで判断するべきである」と言っています。その通りで、採算以外に福祉政策の視点を加味すべきなのです。高齢者の外出支援として捉えた場合、福祉面の効果は絶大です。

 

 川崎市では、コミュニティ交通の考え方にある本格運行の条件として、受益者負担を原則としています。運行経費の補助は行わない姿勢を示しています。採算の取れる見込みのない交通不便地域での導入を、採算だけで導入の是非を議論するのは間違いです。DRTの導入に向けた研究と、地域のリサーチを提案します。