急ハンドルはきらないで

先日の市民委員会で「県民のいのちと暮らしをまもる県単独制度の継続を求める意見書提出を求める陳情」を審査し、不採択となった。神奈川県の財政事業が厳しいことから、様々なサービスなどを見直していこうというのだ。県は10月に「神奈川県緊急財政対策」を発表した。

 

神奈川県の財政フレームによると、平成25年度と平成26年度を併せた収支不足は1600億円に及ぶと見込んでいる。緊急財政対策本部からは、「県有施設の原則全廃」「県単独補助金は一時凍結のうえ抜本的見直し」を指摘している。

 

市に寄せられた陳情には「財政事情のみで判断し、予算を廃止・削減することはあまりに乱暴であり、看過できるものではありません」と指摘している。

 

例えば、小児医療費助成事業は、神奈川県の補助率1/4と川崎市の1/3の負担割合で運用している。県からの補助がなくなれば、その運用にも支障をきたさないとは限らないと懸念している。

 

 委員会では私から、議会の意思を示す前に、神奈川県と川崎市による協議で対応するべきと指摘した。県には、これまで拡大させた県有施設の必要性をもう一度、検証してほしい。財政不足による改革は理解できるが、命にかかわるサービスに影響があってはならない。急ハンドルをきるやり方は、いかがなものか。ましてや、行財政改革は、中長期的に改善を図るのが筋である。