吸引力を引き出す都市政策

IMG_1167.JPG阿部川崎市長の市政報告会に行った。会場はほぼ満席で立ち見が出るほどだ。元大学教授の阿部市長、専門である都市政策の話は、聴いていて実にためになる。司会者は開会で「2001年の今日、阿部市長が初登頂を迎えた記念の日」だという。市長が就任してからこれまで、市はどう変わっているのだろう。

 

市の特徴を現すデータとして興味深い数字を披露した。10年間の人口増加率は他の都市を引き離し、断トツ1位。出生率は21年連続1位。婚姻率は26年連続1位と明るい数字が並ぶ。阿部市長は、こうした「吸引力」を創り出す街づくりを実現している。

 

中長期的な街づくりの方向性についての話では、4つの駅を拠点にしたコンパクトで利便性の高い都市基盤整備を推進しているという。キーワードは「4つの化(ばけ)」を基本にしている。コンパクト化、長寿命化、エコ化、ユニバーサル化である。

 

~省略~

 

話は具体的に進む。臨海部においては、港湾物流拠点が発展している。川崎港は羽田空港も近く、地の利がいい。例えば、郵便事業株式会社が平成255月に進出する。神戸にあった国際郵便の拠点が川崎に来るという。全体で雇用効果は約2600人。賃料収入は約87000万円と期待されている・・・。

 

環境面では、川崎の公害を克服してきた経験から、環境技術が発展した。工業生産と環境技術が両立している点は、国際都市としてはすごいこと。今では化学物質で公害物質を除去している・・・

 

首長の考えを聴く事は、議員ならなおさら重要なことである。行政と向きあう議会での議論に、参考となる。平成25年度を迎える阿部市政の都市政策はいかに。全ての意味で「吸引力」となる都市政策に期待したい。