横断歩道の新設

IMG_1149_copy.jpg昨日の市民委員会で、「横断歩道の設置を求める」内容の陳情審査を行った。横断歩道を新たに設置するには、安全上の配慮が必要である。歩行者の横断に適した場所のかどうかである。横断歩道を新たに設置する基準は、警察庁の交通規制基準に基づかなくては成らない。最終的には、交通管理者である警察が判断することになる。陳情の審査の結果「継続」扱いとなった。

 

規制実施基準によって原則設置しないとしている条件は「勾配の急な場所若しくは坂の頂上付近又は見通しのきかない道路のまがりかど及びその付近」あるいは「滞留スペースなどの設置」を挙げている。確かに、新設すれば利便性は向上するだろう。しかし、設置基準を無視してはならない。

 

 陳情にある要望の場所はT字路にあたる。新たに横断歩道の設置を求めているのは、道路がカーブする先にあった。仮に設置した場合、横断歩行者が運転手の視界の影になり、発見が遅れる可能性がある。また、滞留場所もない。車の通過を待つ場所がないのだ。市の見解には横断歩道の設置とは別に、一方にのみある歩道の幅を狭めて、歩道のない側をカラー舗装などの安全対策も検討の余地があるという。

 

 結果、横断歩道を設置すると、かえって交通事故を誘発する危険すらある。つまり、規制実施基準の留意事項にかかり、国の基準からすれば、横断歩道の設置は難しい場所となる。しかし、総合的な交通安全のための対策は行うべきである。今後、市と警察の協議による、安全対策に期待したい。