「電柱地中化計画」に防災対策の視点を!

IMG_0966_copy.jpg電線類の地中化は、良好な景観形成の役割を果たすことに留まらず、災害時の避難経路の確保や、電柱による道路の遮断を未然に防ぐことに効果を発揮します。川崎市では「第6期無電柱化推進計画」(5カ年計画)により計画的に整備しています。震災以降、地域防災計画などの見直しを図り、災害に強い街づくりを目指しています。同様に、首都直下型地震の被害を想定した、「防災」の視点を取入れた新たな計画に改めるべきです。

 

 現在の計画では、緊急車両のみ通行可能となる「緊急交通路」等や、防災拠点である「区役所周辺」を優先して整備しています。防災の位置づけはこれだけです。しかも、平成243月末時点で市全体の整備済延長は30kmで、無電柱化率は1.2%に留まっています。平成263月末時点で34kmを目指し、無電柱化率を約1.4%まで進める予定です。これでは、あまりにもスピード感がなく「防災」の視点に欠けているといえます。

 

宮前区内では、宮前平駅前の宮前平13号線、富士見台小学校前の宮前平15号線、宮崎台駅前の宮崎25号線、鷺沼駅前の東急ストアを囲む(久末鷺沼線、鷺沼線、鷺沼36号線)が、既に完了しています。緊急輸送路となる尻手黒川線は、残念ながら未整備となっています。次期計画に優先すべき梶ヶ谷菅生線を、視察してきました。まずは、平成26年度からの第7期整備計画に位置づけられることが必要です。

 

 都市防災の向上のために、避難所周辺の電柱の地中化を、計画に位置づけるべきです。幹線道路などを優先するため、住宅地の位置づけは遅れているのが現状です。宮前区民にとって重要となるのは、玄関から出た先の生活道路にあります。そこは、災害時の避難路となるのです。川崎市には災害時の避難路、救済路となる防災空間の確保を目指した整備計画にするよう求めて参ります。