2012年5月アーカイブ

いよいよ明日から

IMG_0602_copy.jpg電気自動車の普及促進に取組んでいる川崎市では、61日から「電気自動車充電器」の運用を始めます。例えば、最寄りの区役所に電気自動車で出かけた際は、書類の手続きをしている時間を利用して、充電することが可能となります。

 

 川崎市内には、市役所・区役所駐車場に、合計7台の普通充電設備(200V)を設置します。充電の要件は、プラグインハイブリット車で、駐車場運営事業者に事前登録をする必要があります。なお、駐車料金はかかるものの、充電の費用負担は発生しません。

 

宮前区役所の駐車場は、24時間開場されており、160分まで(平日8301715)の利用制限があります。また、休日(8301715)の制限はありません。ちなみに、60分の充電で20キロ程度の走行が可能だそうです。電気自動車の普及には、急速充電器の普及も必要です。これを機に、他の公共施設にどんどん増えていくことを期待します。

浮世絵・ジャポニズム

IMG_0588.JPG日本の浮世絵がフランスに紹介されたのは、19世紀のこと。ゴッホやロートレックなど、当時を代表する画家たちは、浮世絵を参考に絵を描いたことは有名な話です。浮世絵は印象派の画家に、大きな影響を与えたのです。仏トゥールーズ・アルビにあるトゥールーズ=ロートレック美術館に行ってきました。

 

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 私の恩師である斎藤文夫館長が収集した「浮世絵名品展」(川崎・砂子の里資料館所蔵)開催を祝う、セレモニーに出席しました。

 オープニングは、アルビ市のフィリップ・ボンカレール市長とトゥールーズ=ロートレック美術館のダニエル・ドゥバンク館長の出席のもとで行われました。日本から訪問した約60名に加え、多くのフランス人が見守り、斎藤館長のスピーチを聴いていました

 

IMG_0575_copy.jpg館内には日本から運ばれた浮世絵が、横一列にかけられていました。浮世絵の艶やかな色彩は、国を問わず、観る者の心を捉えているようです。日本の歴史から育まれた芸術は、文化交流の役割も担っていました。

幽玄美に歓喜

IMG_0563_copy.jpg 日本中が「金環日食」の話題で盛り上がりました。皆さんの地域では、見る事が出来ましたか。川崎市宮前区の空は、厚い雲で覆われていました。流れる雲の切れ間からは、時折、三日月のような陽光が現れます。

 その時はやってきました。735分、幽玄なリングが姿を現わしました。しばし、時世から解き放された時間でした。次は300年後と聴くと、なんだか・・・。

NEC_0031.JPG    IMG_0537.JPG明治大学黒川農場を、視察しました。ここは、川崎市内にある明大の施設です。施設の外観は木の柱で覆われ、どこかの高原にでも来たような雰囲気です。明治大学と川崎市は、連携協議会を設立し、市民と農業をつなぐ役割について検討を進めてきました。今後、黒川地区農業公園づくり事業の一環として、さまざまな連携に期待が高まります。

 

  IMG_0553.JPG写真は、アカデミー棟で、市民を対象とした、農業研修・体験施設です。参加のためには、会費75000円(年15回)を納めなくてはなりません。誰でも申し込みが可能ですが、人気(定員40名)ですぐ定員に達してしまうとのこと。早めの情報入手が必要のようです。

 

  IMG_0551_copy.jpgさて、本題です。右の写真は、ハウス内で栽培中のトマトです。本来は土で培養します。しかし、ここでは、土の替わりにサンゴでトマトを育成させます。養液栽培法の一種で、「サンゴ砂礫農法」といいます。管理がしやすくなり、果実の品質も良くなるといいます。結びつくはずのない農業とサンゴの研究は、これからの農業を、変えるかもしれません。

東日本大震災以降、地震に対する備えの意識が高まっている。耐震強化が必要な建物は、命を守る視点から、早急に改修を図るべきである。そこで、行政による民間マンションなどに対する耐震支援は、本当に十分なのだろうか。

 

宮前区の世帯数は、92005世帯。居住の種類では、戸建26992世帯(29.3%)、共同住宅62113世帯(67.5%)に分類すると、マンションなどに住む市民が多いことが分かる。その内、助成対象となる物件だけをとっても、宮前区内に146棟(平成16年分譲マンション実態調査調べ)に及ぶ。

 

川崎市では、「民間マンション耐震対策事業」として、耐震化の促進を進めてきた。流れは、「予備診断」「耐震診断」「耐震改修設計」「耐震改修工事」の順で進められる。昭和56531日以前に建てられた建築確認通知書等の交付を受けたマンションなどを対象に、「予備診断」を無料で実施している。耐震改修が必要な建物に対しては費用の一部を、助成している。

 

予算規模では、平成23年度当初予算合計で、4980万を計上した。しかし、実績をみると49棟の利用で、当初見込みの8分の1にあたる6053000円の予算執行額に留まっている。課題となるのは、耐震対策の必要性が判明しても、費用負担が高額なこともあり、次へのステップを躊躇するケースが目立っている点だ。

 

耐震診断と改修を促進させるための制度には、自治体の他に国でも行っている。リフォームの減税制度により、所得税の控除や固定資産税の減額も適用できる。また、「復興支援・住宅エコポイント」で、ポイントも加算できる。

 

川崎市の耐震対策事業費は、十分な予算化が確保されていた。しかし、市民による活用実績からみると、十分に活かされていないことが分かる。そこで、市と国の制度を複合的に活用することで、改修に要する費用負担の軽減を図りたい。まずは、市に設置された相談窓口で相談してほしい。

横浜開港の味

IMG_0530.JPG 昨日、自民党の役員会が横浜のローズホテルであり、出席しました。会議では菅義偉県連会長の時局講演がありました。

 

菅会長の話には、衆院の解散時期の話しがありました。8月の終盤頃、特例公債法案に対して、与野党の駆け引きがあり、秋の解散の可能性もあると、分析していました。いよいよ選挙も近づきつつあるようです。

 

会議終了後、ホテル内で昼食をとりました。140年前のレシピに基づいて作られた横浜カレーを食べました。このカレーは以前、tvk「ニュース930」で紹介されていたので、食べてみたいと思っていました。

 

IMG_0531.JPG味は、我々が普段食べているカレーとそんなに変わりません。あっさりした感じで食べやすい味でした。再現カレーの料理本が刊行された1872年といえば、横浜開港から13年後のこと。横浜の外国人居留地も、賑わっていたことでしょう。明治時代のカレー、味わってみませんか。

言葉の力

映画『The Great Debaters』を観ました。実話に基づいたこの作品に、感動しました。映画に出てくる大学生の討論大会は、1930年頃のアメリカ社会の問題を如実に表していました。

 

ストーリーは1930年代、白人による黒人に対する人種差別に着目しています。黒人の通うウィリー大学は、他大学との学生討論を挑み、差別のない社会を訴えます。クライマックスには、全米No1のハーバード大学とディベートすることになります。なんと、挑戦者のウィリー大学が訴えたエヴィデンスは、聴く者の心を捉え、言葉の力で・・・。

 

この作品では、立論から反駁まで、現在のプレゼンテーションと変わらないことに気がつきます。4人のチームが協力しあいながら、徹底的なリサーチと表現方法を磨いていくあたりは、見応えあります。

 

私が着目したのは、作品のなかで繰り返されるディベートの凄さです。現代の政治家も学べます。情報収集と討論のテクニックは、我々のプレゼンにも応用できます。説得する力が求められる社会で、必要なスキルを学ぶことに役立つかもしれません。お薦めの一作です。

 

公式HP(注:音出ます→) http://www.thegreatdebatersmovie.com/

「米百俵の精神」と防災

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  川崎市議会市民委員会で、新潟県長岡市の施設を視察した。視察先は「ながおか市民防災センター」である。この地域は平成16712日に新潟・中越豪雨、同年1023日に新潟・中越地震に見舞われ、甚大な被害を受けた。その教訓を活かした防災対策の裏には、先人の知恵が隠されていた。

 

 

  長岡市の歴史には、戊辰戦争によって困窮を極めていた時代があった。その時、支藩からの見舞いとして「米百俵」が贈られた。当時の近代教育の礎、小林虎三郎は、その百俵を資金として、新校舎の開校に全力を注いだ。

 

IMG_0506.JPG そんな小林氏の言葉を一つ紹介しよう。

「まちとは人が興すもの。まちづくりは、人づくりから始まる」。

 

 長岡の再興のため、人材教育に着目する点を、学びたい。

 

 米百俵の精神が息づく街には、施設整備にもひと工夫があった。それが、防災センターに併設された「こそだての駅 ぐんぐん」である。保育士を常駐させ、子育てルームを備えている。つまり、防災施設と教育の融合を図った、併設型施設となる。

 

 防災センターはいざという時にその機能と役割が求められる。しかし、平常時にはそのスペースは、備えの施設に他ならない。その施設を利用して、子どもと親の交流と、遊び場として利用する点は「長岡モデル」として参考にしたい。防災と教育が結ばれることによって、将来に起こりうる災害の備えに、効果を発揮するのだろう。

ロンドンに向けて

  NEC_0029.JPG   GWもあっという間の最終日となってしまいました。今日は、川崎市の後援で開催された「セイコーゴールデングランプリ川崎」を観てきました。この陸上競技大会は日本人選手にとって、第30回オリンピック競技大会の代表選手選考競技会も兼ねた大事な大会です。

 

これだけの大会を身近で観れるのは、大変ありがたいことです。また、表彰の際には市内在学の児童により、選手へ花束を贈呈する場面もありました。子ども達には素晴らしい経験になったことでしょう。観客席には、多数の子ども達の姿もあり、トップアスリートの競技に、観いっていました。

 

この子ども達のなかから、将来のオリンピック選手が誕生することに期待したいです。今夏の727日から始まるロンドンオリンピックでの、日本人選手による活躍が楽しみです。

牡蠣から学ぶ自然の掟

 漁師が植林を始めた話を知りました。なんで海の男がそんな事を、最初はそう思いました。宮城県気仙沼市で牡蠣の養殖を行っている、畠山重篤という人物のお話です。

 

畠山氏は牡蠣の養殖によって、海の汚れている原因を、川上にある森の荒廃によるものであることに気づきました。川によって運ばれる森からの恵みは、海の生物にとっていかに大切なのか、牡蠣によって知ったのです。その後、森の再生活動を始め、注目を集めるようになりました。現在は子ども達に、自然界の仕組みを教える活動も行っています。

 

海をきれいにする活動を足元ではなく、森に求めるところに興味を引きます。きっと、子どもの心を養成するのも、童心の近くにいる大人の涵養心にある事を意味しているのではないでしょうか。