環境首都 札幌

 環境委員会の視察で、札幌ドームの太陽光発電設備を視察してきました。札幌市は2008年に「環境首都・札幌」を宣言し、積極的な温暖化対策に取組んでいます。札幌ドームでは電力の一部を、意外なところから作っていました。 

 

 札幌ドーム太陽光発電設備による太陽光パネルは、道路のフェンスを活用しています。羊丘通り(道路)沿いの既存フェンス上部に、垂直に設置されていました。意外な場所の理由は、ドームの敷地内に設置可能なスペースがないことです。また、風致地区のため緑化率確保や、景観に配慮しなくてはならない地区だったことも挙げられます。

 

 しかし、このような方法には、改善点もいくつかあるように感じました。課題は、地面に置いて設置する方法と比べて、発電量が6割から7割減となります。確かに、スペースは必要なくなりますが、角度的に日が当たりづらくなります。また、2億円の設置費用を費やしており、元を取るには百数十年かかる計算だといいます。

 

一方、神奈川県では黒岩知事が「4年で200万戸分の太陽光パネル設置」の公約を修正し、県議会から批判を浴びています。知事は、「太陽光以外の自然エネルギー全てを含めた数字」に改めました。これを聴くと、積極的な姿勢から一歩も二歩も下がった感じに取れます。

 

何かと太陽光発電に注目が集るなか、行政の取組み姿勢が問われています。知事の数字発言はさて置き、行政はまず、公有地内での設置を積極的に行ってみてはどうでしょうか。場所がなければ垂直に置く、これでいいわけです。費用対効果については、二酸化炭素の抑制効果を含めて考えないと、ずれた議論へと発展してしまいます。道路のフェンス壁面にパネルを載せるアイディア、川崎市でもどうでしょうか。

 

札幌市 

http://www.city.sapporo.jp/toshi/kenchiku/koji/22_hiroba.html