ジブリを観る

今日は、66回目の終戦記念日。お盆休みを頂き、戦後の日本を描いた「コクリコ坂」を観てきました。私にとってこの映画の鑑賞ポイントは、「2枚の旗」でした。「えっ!何のこと」と思われるでしょうが、映画のなかでは時々、この2枚の旗が出てきます。船乗りなら、旗の意味がすぐ分かるので、このストーリーと旗との関係が何か、謎ときを始めます。

 

124868672915316300831_UW.jpgまだ観ていない方のために、ストーリーにはふれません。話の舞台は、1963年以降の横浜。この作品は、昭和の懐かしい街並みと人が描かれています。アラフォー世代なら誰しも、心にジーンとくるような感動をもたらしてくれること間違いなしです。さて、その旗は一体、何を意味するのでしょう。それは、国際信号旗といい、船などに掲げるものです。

 

この旗は、マリーナの旗竿や船で時々目にすることが出来ます。海で見かけるいろいろな模様の旗には、それぞれ意味があります。この2枚は二次信号でUWを指します。2枚を同時に掲げることによって「ご安航を祈る」、つまり、船が無事に帰ってきてほしいというメッセージになります。これを知って鑑賞するだけでも、ストーリーを味わい深く観ることができます。

 

 平成の世になってから、古いものが廃れ、新しいものがどんどんつくられていく時代。現代人が失いかけていた何かを、この映画で発見することができるかもしれません。旗とストーリーの関係、気になりませんか。旗の意味が、この映画の見どころであったのではないでしょうか。鑑賞がまだの方は是非、映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。