TTP ~守破離(しゅはり)~

 TTPとは、今話題の環太平洋経済連携協定の略(TPP)ではない。TTPとは「徹底的にパクる」の略だそうだ。まだある。TKPは「ちょっと変えてパクる」の略。OKPは「思いっきり変えてパクる」の略なのだ。ふざけているようだが、成功者の声を集めた『プレジデント名言録200選』(プレジデント社・秋庭道博著)で紹介されているのだ。この三段論法は、人生の生き方として正論だと思っている。事実、私がそうしてきたからだ。

 

参議院議員秘書時代、国会議員のカバン持ちをしながら、師匠の動きを観察し、勝負の厳しさを学んできた。その時、頭に浮かんだのが、師匠をまねて同じように動けば、自分も同じ立場になれるのではないかと、自立を考えたのだ。師匠の演説(話術)の流れを学び、人の接し方と政治の心得を習得した。今ではその経験の上に、自分の個性を加えようと工夫もしている。

 

 パクるときくと、盗むようなイメージだが、良いことはどんどんパクっていい。自分の成長のためには、立派な人を手本にするべきなのだ。その道を究めようとするなら、第一線で活躍している人のそばで学ぶことが、目標を達成する近道だといえるのではないか。「守破離」の考え方は、物事を習得する上で必要な三段階として今も昔も変わらず、人生を成功に導いているのではないでしょうか。