昨夜の佐藤正久参議院議員(髭の隊長)の講演会で聴いた、興味深かったお話を私のメモからご紹介します。国防の現状を知って頂きたく、お話の概要を私なりの解釈で簡単にまとめました。
佐藤先生曰く
~政局~
「政治家とは、人々の幸せのために人一倍汗をかかなくてはならない。幸せとは何か、国民の安全を守り生活の安定を図ることにより、心を安らかさせること。当時の鳩山首相の施政方針演説の出だしが、命を守りたい、だった。43分間の演説で命という言葉は24回もあった。しかし、国を守るという言葉は一切なかった。命を守りたいという表現では、国のリーダーとしては足りない。命を守りぬく、というのがリーダーなのだ。強い意志がリーダーには求められる。」
~普天間基地移設問題~
「沖縄の普天間基地移設問題。あてもなく国外だとか国内だといって迷走している。沖縄に駐留している海兵隊は、陸軍でも海軍でも空軍でもない。陸・海・空の要素を全部兼ね備えた部隊だ。それは、何時でもすぐ動ける、即応態勢が求められているからである。24時間365日、沖縄近くの海の上で、2200名の海兵隊が待機態勢をとっている。
海兵隊にはヘリコプター部隊が含まれる。その役割は、物資を運ぶことにある。それを、グアムの2400キロも離れた場所に移設するのは、あり得ない話である。実態を知らずに、国会で真剣に議論をしている。県外、国外どころの話ではなく、まったくもって論外だ。」
~事業仕分け~
「民主党の事業仕分けの影響が、自衛隊の現場でかなりでている。自衛官の募集の窓口となる「自衛隊募集相談員」に関係した予算は、これまでの10分の1以下になってしまった。また、現場では、予算の削減の影響により、船での3交代制が2交代制になり、休めなくなっている。戦闘機では、予算がないために部品が買えず、自衛官が部品を他機に交換するために、夜中に整備をすることがある。自衛隊の服も、日本の物は高いので、安い中国製で対応するべきだという議論があった。自衛官は、お金やコストではない。」
~石田論~
民主党政権が誕生して、1年以上が過ぎた。民主党政権における内閣支持率が71%(9月)から40%(11月)に、急下降したとの報道があった。今の外交、防衛、事業仕分けなど混乱の度が深まる国政を、国民としてどう捉えればいいのであろうか。今回の講演を聴かせて頂き、改めて、自衛隊の存在意義と政治の果たす役割の重要性を感じる1時間の講演だった。