税金で盆栽の是非!?

IMG_0620.JPG3連休の最終日、素晴らしい秋晴れとなった今日、さいたま市大宮盆栽美術館を視察してきました。美術館建設計画の当初は、盆栽に税金を投入する是非が、議会で議論となっていました。この施設がオープンしたのは、2010328日のこと。既に、オープンして半年以上が経過しています。そこで、このミュージアムの現状をみてきました。 

写真にあるように、総工費15億円だけあって、高級旅館のような落ち着いた雰囲気です。休日のためか、多くの人が鑑賞に訪れていました。盆栽ともあって、高齢者夫婦が多く見受けられます。また、デートなのか若いカップルも何組かいました。展示内容は、コレクションギャラリーや庭園に、手入れのいきとどいた盆栽が並んでいます。高木盆栽美術館(栃木県)が閉館したことをきっかけに、さいたま市が5億円を投じて購入した盆栽です。

市が当初、試算した美術館の入場者数は年間5万人、観光客が6300人。私が今日、関係者から聞いた話では、その入場者数はもう既に5万人を超えているといいます。初年度の維持経費に12000万円がかかり、仮に5万人の入場者数があっても、収入は1000万円に留まるとの試算もあります。さいたま市は、この盆栽村の近くにある鉄道博物館や、岩槻人形会館(2012年開館予定)との連携による経済波及効果に期待をしています。

 川崎市でも来年、ドラえもんミュージアムが開館予定です。こちらも、近くの岡本太郎美術館や、バラ園などとの回遊性による効果が期待されています。政策として、単独施設での集客を狙うよりも、連携と誘導による効果を高めたいところです。例えば、共通割引券などを活用した連携もあっていいのではないでしょうか。参考ともなる、さいたま市の先行事例を、今後も注目していきます。