志高のデザイン

DSC01213.JPG 私たちの生活のなかに見える物は、数知れないデザインによって形づくられている。デザインは、その場所の空気と時間を変える特異な能力を持っているといっていい。人は誰しも、素敵なデザインで囲まれる生活に憧れるし、自分のお気に入りの物を近くに置いておきたいと願うものである。私の好きなデザインは、建築家フランク・ロイド・ライト(Franku Lloyd Wright)の作品である。理由は、ライトの作品に格調と神秘性を感じるからである。

DSC01204.JPGライトの代表建築は、ニューヨークにあるグッゲンハイム美術館である。「建築そのもののインパクトが強すぎて展示作品が映えない」といわれたほど、他の建築物にはない存在感を示している。私は、グッゲンハイム美術館の建築物と展示物が好きで、ニューヨークに行った時は、必ず訪れる場所となっている。

 日本でライトの建築が見られるのは、愛知県の明治村だそうだ。残念ながら私はまだ行ったことがない。ここには、帝国ホテルの正面玄関の一部が移築・復元されており、国内で見ることができる数少ない場所である。それにしても、関東大震災にも耐えた帝国ホテル(ライト建築)が、44年の短い期間で取り壊されたのは、もったいないというか誠に残念でしかたがない。

 ライトは、建築以外にも家具のデザインでも評判が高い。実は我々も、ライト作品を入手することが出来る。机、椅子、テーブルなど、身近に体感することが可能なのだ。下の写真は、我が家に唯一あるライトの逸品である。Taliesin3(タリアセン3)といい、チェリー材のブロックと光の反射が実によく、これ1つで、リビングの空間を温かい雰囲気へと変えてくれる。

IMG_0416.jpg 物の価値は、デザインにあるという者がいる。素材を生かしたデザインは、そのもの自体を引きたたせると同時に、その空間をも満足させる。価値あるデザインには、何代にわたって引き継ぎたくなる、付加価値を与える。何度見ても飽きない。また見てみたい。また行ってみたい。そう感じさせるのがライトデザインの真骨頂なのであろう。