東京湾アクアライン

市役所の机の上に置かれていたのは「九都県市首脳会議の結果概要」である。読んでみると、首都圏域で解決したい議題は多岐にわたっている。この会議は、513日に都庁で開催されたもので、広域的な課題について首長が議論し、国に解決を求めて提言の内容をまとめるものである。そのなかの一つに「東京湾アクアラインの料金に関する要望」があった。

 アクアラインは、通行料が高いことが利用の妨げとなっていた側面がある。これまでの普通車の通行料は3000円(ETC2320)と高額感は拭いきれない。そこで社会実験として、平成2181日から平成233月末までの間、通行料金を普通車800円に値下げしている。これにより、交通量は各段に増えている。例えば平成212月中と平成222月中の1ヶ月間を比較してみると、小型車の平日では12700台から18800台と、48%増となっている。休日比では23500台から30800台と、31%増となっている。料金値下げが交通量を押し上げていることがわかる。

 実験期間に分かった課題としては、海ほたるが慢性的な渋滞となり、入口付近から渋滞し通過に時間を要することである。海ほたるはいまだに観光地として人気があり、訪れる人は後を絶たない。料金を下げると交通量が増え、渋滞を誘発することもある。料金と交通量の関係が実験結果として問われることになる。料金値下げは、あくまでも社会実験として行われている。一度、格安料金を体験すると、元の料金で利用することに抵抗すら感じる。これが利用者の心理であろう。

 千葉県土木整備部の資料によると、「社会実験開始後の2月までの累計は、前年に比べて、交通量は51%の増加、観光客数は10%の増加」と報告している。料金の値下げは、結果として観光客を吸引している。地域経済の活性化の側面から、千葉県民や神奈川県民の双方にとって期待が高い。九都県市首脳会議は、「国策として通行料金の値下げを実施すること」を要望している。是非、料金値下げは継続して頂きたいものである。