2009年12月アーカイブ

おおみそか

 今年も一年、お世話になり誠にありがとうございました。さて、毎年のことながら大みそかの晩は、お寺(除夜の鐘)、神社、消防団の特別警戒に挨拶等、宮前区内を走りまわります。元旦早朝も5時から宮前平駅前で行われている「朝起き会」に出席し、後に神社の神事、直会と夕方まで続きます。従って、徹夜の年越しとなります。

 

宮前消防署に確認したところ、今日までの宮前区内の火災件数は、平成21年で35件、平成20年が53件でしたから大きく減少したことになります。消防団の皆様方をはじめとする、地域の火災予防の成果が実ったことになります。

 

 来年も、全てにおいて良い年にしたいものです。良いお年を。

挨拶まわり

 ここ数日の間、年末のご挨拶まわりをしています。行った先々でお茶を頂いたり長話になったりで、1100世帯のご挨拶が限度のようです。ご挨拶は新年も続けてまいります。宮崎地域を歩いていると、ジョギング中の藤末健三参議院議員にばったり遭遇しました。最近テレビでよくお見かけしますが、さすが賢人は体力強化も欠かしていません。

 藤末議員は、Twitterをやられているとのことで、一緒に写真をパチリ!私もTwitterを勧められました。以前にも多数の人からtwitterを勧められているので、導入に向けて少し勉強してみようかと思っています。もしかして、携帯をiPhoneに変えた方が良いのでしょうか。私の携帯はドコモなんですけど・・・。 

Social inclusion

ソーシャルインクリュージョンとは、「社会的包摂」と直訳されたり「社会的受容性」とも訳されます。景気の低迷により社会的排除(social exclusion)への政策アプローチが問われています。

 東京都では国の補助を受けて「年越し派遣村」をスタートさせました。利用資格を都内の路上生活者やインターネットカフェで生活する500人に限定しています。ポイントは、求職の意思を持っていることが条件であることです。

「イギリスの福祉においてはsafety net(落下してくる貧困者をある一定の低いレベルで受け止める)ではなくtrampoline(再び労働によって所得を得るところまで跳ね返す)という考え方」(青山やすし著、まちとくらし研究)で福祉施策がとられています。

 誰にでも同じだけのチャンスが与えられ、再チャレンジが可能な社会の実現は、その場しのぎだけであってはなりません。政府には雇用対策と併せて、景気対策とデフレ対策を全力でやってほしいと思います。

格差社会

 20089月に起こったリーマン・ブラザーズの経営破たん以降、世界経済の回復が遅れている。日本は、デフレ社会から脱却できず格差の拡大をもたらしている。一人親世帯の「相対貧困率」は54.3%にのぼり、OECD(経済協力開発機構)の加盟国と比較しても最も高くなっている。日本の相対的貧困率は皮肉にも、アメリカの貧困率47.5%を上回る結果となってしまった。最下位を争うようでは、アメリカ型の新自由主義と同様の政策がもたらした結果、格差が拡大したともいえよう。

 

2006年度子どもの学習費調査によれば」一人の子供の教育費は、幼稚園から高校までの15年間でみた場合、公立だけだと571万円、私立だけだと1680万円かかり、その差は2.9倍になる。また、全国では約7人に1人の小・中学生が経済的理由により就学困難と認められている。

 

問題の解決は、補完性の原理(the principle of subsidiary)に基づいた国や地方自治体、NGONPO、のパートナーシップによることも大事だが、ここは経済的支援による直接給付が不可分となる。母子加算が今月から復活したことは歓迎したい。

変化

sea414.gif『 窮すれば即ち変ず』北尾吉孝氏の著書を読みました。本の題名にあるこの論語の意味は、「物事が究極のところまでいくと大きな変化が生まれる。大切なのは、その変化にどう向かいあい処するか、窮した時の生き方が大事」であるという意味です。

あの夏の政権交代から100日が過ぎました。アメリカには「100日ルール」といって政権交代後の100日間は、報道機関による政権批判を控えるというものです。日本の新政権もハネムーン期間が過ぎ、これからマスコミの論調も厳しさを増すことになるでしょう。

我々は、窮して出来た現政権のもたらした変化に少しは期待しています。でも、トップがこれでは・・・。

img100.jpg

買いましたか?年末ジャンボ。景気が悪くても売り上げが落ちないのが宝くじですが、当たった時のことを想像するだけでつい楽しくなってしまいます。我々のささやかな夢「宝くじ」は、売り上げが年間1兆円にものぼります。宝くじを発売できるのは、都道府県と18政令指定都市です。

収益金は、発売元である地方自治体にまず納められます。つまり、川崎市で宝くじを買えば、買った場所である川崎市に還元される仕組みになっています。割合は、神奈川県が3割、横浜市が5割、川崎市が2割の分配となっています。

例えば宝くじを1000円買った場合、456円が当選者に支払われます。残りの内402円が地方自治体の行う公共事業に使われています。

 川崎市の売上額は116億円(平成20年度)、歳入のうち宝くじ収入は49億円です。収益金は、幼稚園園児保育料等補助事業、地域子育て支援事業、民間特別養護老人ホーム整備事業、自然保護対策事業、図書館図書整備事業等・・・に活用されています。

 宝くじが当たらないと、がっかりしてしまいます。でも、前向きに考えれば、その金額の半分近く(40.1%)が、人や地域のために役立っていると思えば少しは納得いくのではないでしょうか。

区役所機能の強化

img099.jpg平成22年度から川崎市の組織体制が変わります。公園の維持・管理は、環境局緑政部が担っています。平成224月からは組織が改編され、今ある建設センターの名称と機能を(仮称)宮前区道路公園事務所に変更し、そこで担うことになります。道路公園事務所の新たな役割は、公園及び緑地内施設、街路樹の維持管理が加わります。環境局から区役所に機能を移管したことにより、区長の権限のもとで、迅速に対応することが可能となりサービスの向上につながるとのことです。

私もよく近所の公園に行きます。そこで見るのは遊具が壊れていたり、砂場の砂が減ってカチカチとなっていたり、ベンチの木が腐っていて、とても座る気がおきないようなものが見受けられます。

その都度、環境局に改善を求めますが、時間がかかっているのが現状です。これから区長に対して直接、改善を訴えることができるようになることは、地域の改題解決にとって大変いいことだと思います。

なお、今の中部公園事務所は(仮称)都市基盤整備事務所に名前が変わり、広域的な幹線道路の整備を担います。

師走

市議会定例会も残すところ明日のみとなりました。私の一般質問もなんとか終わり、他の議員の一般質問が連日にわたり行われています。議員には一人30分の持ち時間が与えられており、市政に関わる地域課題等を行政側に質問できるルールになっています。

 

質問内容は様々で、市民生活に係わる全般が対象となります。議論のやり取りを聞いていると本当に勉強になります。今日は、午前10時に議会が開会して、市議15人が質問を行いました。議会が閉会したのは午後6時過ぎとなりました。お昼時間や休憩時間も別の会議が行われるので、座っている時間はなんとも長い時間となりました。

 

毎年のことながら、今年中にやらなくてはならない事務作業は山積しています。12月議会の報告書の作成、収支報告書の作成、政務調査費の報告書の作成、新年会のご案内の発送作業・・・挙げればきりがないほどです。もっとも、優先的にやりたいのは政策研究なのだが・・・。

DSC04208.JPG神田駿河台の小高い丘のうえに、山の上ホテルがある。大学院でお世話になった恩師への謝恩会があり出かけた。神保町駅から改札を出て、神田古本屋街を歩いた。学生時代の通学路であったため、いろいろなことを思い出した。大通りから路地に入り、ゆるやかな坂を登っていくとホテルが姿をあらわす。風貌は、クラシックな風格と長い歴史を感じさせる。風景が「山の上ホテル」の名にまさにふさわしい。

 

そのホテルは、多くの文豪が愛した宿である。ホテルマンと一言の会話をすれば直観で一流の称号が与えられ、愛され続けている理由がわかる。ホテルの常客には池波正太郎、井上靖、三島由紀夫・・・と、そうそうたる文士が名を連ねていた。

 

中に入るとアールデコ調の装飾がモダンな雰囲気を表現し、壁のタイルが上品なほどに寛ぎ感を与えている。壁には池波正太郎さんが描いた絵もさりげなくかかっている。本館のロビー前には英国風のカウンターバーが用意され、大人の時間が楽しめるようになっている。

 

この建物は戦後、米軍に接収されていた。米軍の陸軍婦人部隊の宿舎だったこともあり、女性達から「ヒルトップ」の愛称で呼ばれ親しまれていたという。今でも外国人向けの内装がその時の雰囲気を残している。

 

ニューヨークのソーホーにあるチェルシーホテルに行ったことを思い出した。チェルシーホテルは芸術家や作家、俳優とアメリカの文化史を飾る有名人に愛されていた。ソーホーの土壌は、ニューヨークの中心でありながら静かな雰囲気のなかに画廊が多く、今も昔も芸術の発信地となっている。

 

 神田駿河台も同様に、周辺には大学や古本屋街があり、文士が集う立地条件がそろっている。きっとこのホテルから多くの名作が生まれ、人の心をもてなし喜ばせてきたのだろう。世界のどこの都市にも、芸術家や文化人に愛され続ける宿はあるものだ。

私の文章作成術

今年は、研究機関において多くの小論文を書くチャンスに恵まれた年であった。学者の厳格な指導により、文章作成能力が鍛えられたような気がする一年となった。プロによる添削により、書いた文章は、いつも真っ赤になって返された。私は、自分の文章作成能力に対して自信を失い、落ち込んだ時もあったほどである。

それはそうと、議会質問の原稿作成も同様であり、政策を文章化し推敲してみると、ロジックとして成りたっていないことがよくある。書き直すことの繰り返しと、客観的な指摘により文章は正確さを増していくのである。

政策の説得力を高めるためには、演繹法の3段論法が適している。大前提を一般的な原理で示しておいて、小前提において具体的な数字で示す。結論は、小前提で示した数字を論拠とした結論を述べる。そうすると説得力が高い文章となるのである。ただし大前提における一般理論が、先入観や偏見に基づいたものでないことが大前提となる。

帰納法は、個々の事象から一般法則へ導く手法である。つまり因果関係をつなげることにより、結論を導き出す手法である。この手法を使うときは、帰納的推理ともいわれるように、確実な結論ということではなく確立的推論ともういうべき結論に至る場合である。帰納法は、演繹法より説得力の面では劣ることになる。

 轡田隆史氏の著書「小論文に強くなる」にはこう記されている。「文章とは主観を客観的に表現すべきものなのである」と言っている。つまり、自分よがりの主張とならないように、第三者の目で読むことにより、文章がバランスを取り戻すことをいっている。完成したら、客観的な目で読みなおしてみると、意外と言おうとしていることが偏っていることに気がつくことがある。そこで、表現力が試されるのである。

一般質問 ~予定~

DSC04207.JPG 只今、市議会一般質問の原稿を作成しているところです。私の質問の予定は、平成211218日(金)午前1020分前後からです。内容は、「次世代育成支援対策について」と「宮前区の雨水対策について」です。当日のやりとりは川崎市ホームページのインターネット中継(実施後3箇月間)でみられます。

  

 雨水対策についての質問は、東急田園都市線の宮前平駅ガード下の周辺における浸水対策について質問します。先日、町会長さんと一緒に現地の状況を確認してきました。

 周辺では、ゲリラ豪雨が発生すると写真にある矢上川があふれてしまいます。そうすると尻手黒川道路へと流れ込み、宮前平駅周辺の尻手黒川道路が冠水してしまう被害がでています。議会ではその原因と対策を追求します。

我が母校の客員教授であり、私が授業で教えを受けていたこともある、松沢成文神奈川県知事の話を久しぶりに聞くことができた。話は、二宮尊徳についてのお話しであった。神奈川県は、二宮尊徳という立派な人物を排出している。今やその教えは世界各地で研究され、学術大会が開催されているほどである。神奈川から彼の報徳精神をもっと発信して、偉業を称えていくべきであるとの趣旨であった。

私の二宮尊徳の知識は「勉強しながら薪を担いで本を読んでいる銅像」のイメージでしかない。そこからは勤勉と努力の人という印象である。私が小さい頃は、いくつかの小学校で銅像をみたことを記憶しているが、今は、ほとんどみない。

二宮尊徳の報徳仕法には、6つの基本原理がある。その一つに、積小為大(せきしょういだい)がある。意味は、小さい努力の積み重ねが大きな成果をもたらすといったところである。朝から晩まで農作業をして、捨苗から籾を収穫し財を成し、薪を担ぎながら本を読み大成した歩みを体現する言葉と受けとめる。

報徳思想を手本に、かの有名な松下幸之助氏や渋沢栄一氏等が影響を受けたことはあまり知られていない。今では、小さい子供たちにもその偉業を知ってもらおうと二宮尊徳の紙芝居をつくり、県内の保育園や幼稚園で活用されている。

今の、厳しい社会情勢を経験したときに、マイナスと受けとめるのも私達であり、逆に、チャンスと受けとめるのも私達である。後者の物事の見方のように、物事を積極的に考えることの必要性を説いているのだと感じる。報徳仕法が日本のみならず、世界で愛され続ける理由がなんとなくわかる気がする。

 

参考文献 

松沢成文著 『破天荒力』 講談社 20076

温故知新

DSC03658.JPG

 宮前区役所で古い写真を見つけました。写真は、宮前平駅と宮崎台駅の周辺を撮った1972(昭和47)頃の空撮写真です。田園都市線が長津田まで開通したのが1966年(昭和41年)のことで、それから6年後の様子です。まだまだ建物は少なく空き地が多かったことがわかります。道路の骨格はこのころ既に出来ていたようです。

日本の高度経済成長期(1955年~1973年)以降、この時点から宮前地区は大きく変わっていったのでしょう。

 

本が売れない訳

読書が趣味の私は、ある新聞記事に目が止まりました。朝日新聞の朝刊に「本の販売21年ぶり2兆円割れ」という記事がありました。これまで書籍・雑誌の販売金額は、1989年から2兆円を越え続けてきましたが、今年は10月末時点で16196億円にとどまっているというのです。特に雑誌が厳しい状況にあるのだとか。

確かに、ネット社会ということもありPCで検索すれば、必要な情報はタイムリーに我々の要求を満たしてくれます。そういえば、雑誌のBRIOファンの私は、雑誌コーナーを何度探しても見当たらず、しびれをきらした私は雑誌名で検索してみたら廃刊になっていたことがわかり、がっかりしたことがありました。

書籍は、1953年の独禁法の改正とともに再販売価格維持制度(再販制度)が導入されました。消費者からは、以来続く制度を問題視する声も聞かれます。消費者の立場になれば、規制緩和と流通体制の見直しを実施して、少しでも本の価格が下がればそれに越したことはありません。

 再販制度は大学の研究のテーマとして、ディベートの題材としてよく議論の対象にもなります。ここで、書籍やCD等が特別扱いされている再販制度の問題を、見直す時期にきているのではないかと考えます。

PA連携ってご存知ですか?

今夜のテーマは救急医療についてです。よく「3分救急5分消防」という言葉を耳にします。つまり、救急車は3分で到着、消防車は5分で到着することが理想であるという意味だと理解します。先日、市政報告会に来て下さった皆さんにこんな質問をしてみました。「PA連携を知っている方は手をあげて下さい」との質問に、手をあげた方は一人もいませんでした。

 PAとは消防車(Pumper)救急車(Ambulance)のPAの頭文字をとったものです。PA連携とは、救急車を呼ぶために119番通報した際に、救急車が到着する前に消防車を先行させて救命率の向上を目指すことです。傷病者や重篤な状況の患者さんの場合に、最寄りの消防車が急行するわけです。道端でサイレンを鳴らした消防車を発見すると、つい火事だと思ってしまいますが、そうとは限らないということです。

川崎市に救急依頼をしてから現場到着まで平均634秒かかっています。救急車が早く到着しても搬送先が決まらず、時間ばかりかかってしまうことがあります。現場滞在時間は、重症患者の救急搬送でが30分以上かかった割合が16.9%(平成19年度)、妊婦の救急搬送で30分以上かかった割合が17.2%(平成19年度)と、他の政令指定都市と比較して川崎市が最悪となっており深刻な状況です。 

 その原因は、受け入れ側である病院の病床数の不足や医師不足であり、受け入れたくても受け入れられない医療現場の厳しい現状がこのような結果をもたらしています。北部医療圏にあたる麻生区には「新百合ケ丘総合病院」が2011年秋に開業予定です。病院の整備やPA連携等の救急医療体制の強化こそ、政治の果たすべき役割だと思います。

 川崎都民という言葉をよく聴きます。言葉の概念は、活動拠点を東京や横浜におく川崎市民が多いことを表しています。それを象徴するようなデーターを発見してしまいました。「川崎市大都市制度等調査研究報告書」を読んでいて気がつきました。なんと、宮前区が首都圏の中で昼夜間人口比率が一番低いのです。

昼夜間人口比率とは、夜間(常住)人口100人あたりの昼間人口の割合です。率が100%を越える地区は、通勤通学において流入してくる人が多いことを示します。逆に100%を割ると通勤通学のために、昼間は人が出ていく地区となります。

 それでは、川崎市内の昼夜間人口比率(H17.国勢調査)はどうなっているのでしょう。北から、麻生区74.6%、多摩区75.4%宮前区70.1%、高津区81.1%、中原区90.4%、幸区88.8%、川崎区126.7%です。宮前区の70.1%は、川崎市内に限らず首都圏で比較しても率が一番低いのです。宮前区民の流出人口は、実に62225人にも及び、通勤通学で区外に出る方が多いことがこの数字でわかります。参考までに、隣接する青葉区ですら75.1%です。

 宮前区での率は、住宅地としての地域性が高いことを証明しています。つまり、それが我が街の特徴ということになります。このようなデーターに基づく街の特徴を念頭に、街づくりに活かすことは可能であります。パーソントリップ調査データーや産業統計データーを関連させて分析すれば、街づくりのヒントとなる面白い論文が1本書けそうです。

羽田空港が24時間化に

hanedajpg.jpg総務委員会の所管事務の調査報告として、総合企画局より「羽田空再拡張事業の進捗状況について」の説明がありました。羽田空港は4本目の滑走路となるD滑走路の護岸・埋立部の整備が90%まで進んでいます。

完成後の平成2210月末には、発着回数が増え昼間時間(6時~23時)に約3万回(年間)の国際定期便が就航します。深夜早朝時間帯(23時~翌6時)においては、約3万回(年間)の定期便を就航し、欧米等(フランス、イギリス、オランダ、ドイツ)を含む世界の主要都市と結ばれ、24時間空港となります。

 わざわざ2時間かけて成田空港まで行かずに、羽田空港に行けば、アジアに限らず欧米に行くことが可能となります。深夜発だとちょうど眠い時間帯に搭乗し睡眠と移動をあわせることができ、体調面でも旅をサポートしてくれます。大臣と千葉県が言い争いをしている場合ではありません。川崎市が羽田空港に隣接していることを考えれば、羽田空港の国際便の増便をどんどんやってもらいたいものです。

 有馬・東有馬地区コミュニティバスの運行実験から9箇月が経過しました。実験は、宮前区役所を結ぶ経路において、28日間に及び実施されました。実験の結果は、期間中の利用者数が7830人(1日平均280人)となりました。運賃収入は、1491000円となり、必要となった経費が3426000円となりました。収支不足は1935000円となってしまいました。

民間のバスは、営利を目的としていますので、採算のいい路線において収益を上げています。公営バスは、収支のバランスこそ望みますが、それだけではありあせん。交通不便地域にお住まいの方や、高齢者等の必要とする市民の足としての役割が求められます。民間と公営との違いはそこにあります。

それでは、川崎市全域をカバーする市バスの予算はどうなっているのでしょう。ざっくり年間92億円の支出に対して、運輸収入は78億円です。こちらも収支があっていませんが、不足額は一般会計から13億円補てんしています。市営バスの場合は、公共交通ということもあり税金を利用します。利益が上がらなくとも交通不便地域に積極的に出て行き、市民サービスに資するのがその役割となります。

 実験結果からは、区内の他の地域にも交通不便地域があるころから、公平・公正の観点から収支バランスに対する疑問の声が上がってもおかしくありません。まず、運賃収入より必要経費が大幅に上回ったことは、何らかの改善が求められます。1便あたりの利用者数が10人(土日祝)であったことを踏まえると、バスのサイズを中型から小型にすることも必要でしょう。あるいは必要なルートの見直しも考えなくてはならなりません。再度、実験を行う可能性があるとも聞いております。地域との協働により利便性の高いコミュニティバスの実現を目指していきます。

宮前区の駅周辺駐輪対策論

 ちょっとした気持ちで置いてしまう自転車やバイクの放置は、道路や歩道を自分勝手に占有し、歩行者や障害者の通行を妨げになることになります。時には、緊急時の救急活動にも支障をきたします。宮前区には東急田園都市線に3つの駅があります。それぞれの駅の自転車・バイク放置の現状はどのようになっているか、データーに基づいて分析します。以下のデーターは、平日の晴れ朝9時台のサンプル調査の数値です。

 鷺沼駅は、実台数が1474台に対して収容台数が1292台です。駐輪場利用計が1492台に対して放置は18台です。宮前平駅は、実台数が1138台に対して収容台数が1153台です。駐輪場利用計が1138台に対して放置が0台です。宮崎台駅は、実台数が1301台に対して収容台数が1177台です。駐輪場利用計が1327台に対して放置が26台です。ピーク時のデーターからみると概ね駐輪可能台数は充足しています。

 駅から遠い駐輪場は半分以上が空いています。一部の方のモラルの欠如で、放置車両が確認されていますので何らかの対策をとる必要はあります。それでは、撤去車両はどのようになっているのでしょうか。宮前区の1年間における自転車撤去台数は7660台、月平均にして316台にも及びます。撤去作業は平日に、毎日のように行われています。撤去保管料は自転車が2500円、原付バイクが5000円です。

放置車両を減らすにはいくつかの方法があります。1つは、駅に近い場所に駐輪場を増やすことです。しかし、このやり方は、即効性すらあるものの多額の予算が必要です。2つは、撤去費用にあたる保管料を上げればいいという議論があります。ところがあまり上げすぎると引き取り率が減少してしまいます。私の提案は、駅から近い駐輪場と遠い駐輪場の料金に差をつけてみてはいかがでしょうか。やはり人間の考えることです。駅から遠い場所には置きたくありません。遠い駐輪場は利用料を下げてみるのです。

「宮前子ども国会」が開催

宮前市民館で開催された宮前子ども国会は、小学校5年生から高校生までの40人で構成されており、以下に記した課題を議論し結論を発表するものです。川崎市教育委員会が主催ということもあり、是非一度、子どもたちの議論を聞いてみようと参加させて頂きました。

宮前子ども国会では、5つの委員会に分かれ議論されていました。1つは、「お年寄りや障がいのある人たちとのふれあい委員会」2つは、「理想の学校を作ろう委員会」3つは、「安心・安全のまちづくり委員会」4つは、「エコ社会(環境)はこうあるべきだ委員会」5つは、「私が親だったら、子育てはこうする委員会」です。子どもたちが話しあった結果は、プレゼン形式で発表されました。

参加した感想は、子どもながらに実に堂々と立派に説明され、内容も具体的でよくまとまっていて素晴らしい発表でした。このまま市議会でも通用するのではと思えるくらい充実した内容に驚きました。

なかでも、「エコ社会はこうあるべきだ委員会」の発表では、環境問題をCOの増加と大気汚染に問題を絞り、リサイクルの推進と併せて、目先の損得勘定ではなく11人、あるいは企業がエコを意識することが大切であると結論づけていました。私も同感です。

 突然、司会者から指名して頂き、私なりの意見を述べさせて頂きました。子どもたちには是非、これから、生活のなかで様々なことに問題意識を持ってもらい、そのことを多くのお友達と議論し社会のなかで活かして頂きたいと期待します。子ども国会に初参加させて頂き、大人の私も勉強させて頂きました。

我逢人(がほうじん)

仏教の古き良き言葉に「我逢人」という言葉があります。私はこの言葉を常に意識し大切にしています。その意味は、『全ては人と逢うことから始まる。心と心の出逢い、物と物の出逢い、人と物の出逢い、全て「出逢いこそ命」ということを表している』(球心いまだ掴めず、太田誠 著)ということです。

 

確かに、人とのつながりは、心を豊かにしてくれます。出逢いは人を成長させてくれます。だからこそ、人と接するときの姿、態度や姿勢、礼儀を重んじなければなりません。お陰様でこの私も多くの支援者に加勢され、地域や議会活動を続けさせて頂いております。

 

今夜は、「石田やすひろ後援会役員忘年会」が開催されました。支援者に激励の言葉を賜り、改めて我逢人の言葉を賞玩(しょうがん)した夜でした。

DSC04156.JPG私は沖縄県南城市にある、ガンガラーの谷に行ってきました。目的は、地理学科で学位を取得し考古学好きな私は、日本人のルーツではないかといわれている、港川人(人類・ホモサピエンス)に関係した発掘作業の様子をみるからであります。報道で話題になっているガンガラーの谷にある武芸洞は、3000年前の石棺墓が見つかり注目されています。今回はそのケイブにガイドを伴い行ってきました。

 入口のケイブから先はジャングルとなっており、整備された歩道を川の流れに沿い、1キロほど歩くと武芸洞にたどりつきます。洞窟は、高い鍾乳洞が天井につらなり、近くに川が流れ当時の人が住むには十分な空間となっております。この洞窟のなかでは、火を炊いたあとやイノシシの骨、石斧などが発掘されています。日本人のルーツではないかといわれている人類が、ここで生活していたことは、痕跡から想像すると間違いないようです。

発掘は、国立科学博物館、東京大学、沖縄の地元の研究者によって進められています。土肥直美琉球大学医学部准教授(形質人類学)から発掘中の手を休めて、作業場の隣で説明を聞くことができました。話では、この洞窟は6000年前から使用された形跡があり、この小さめの石棺からは2名の人骨が発見されています。その近くには穴のあいた貝殻が置かれており、貝のお供え物だと説明を受けました。

私の撮った写真は、発掘の最新画像であり、かなり価値のあるものだと勝手に思っています。今後は、この石棺墓と1万3000年前の港川人との関連がわかれば、日本人のルーツが解明されることになります。今後もこの発掘に注目していきたいと思います。皆様も是非、我々の人類を探す旅に出かけてみてはいかがでしょうか。