男の本棚、読書とは

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 写真は私の本棚である。私は現在39才。30代前半までの読書は、単なる時間の過ごし方の一つだと軽々しく思っていた。40代が迫る今は違う。男の価値観は本棚に並べられた書籍によって決まるのではないかとそう思うようになったからである。

私の尊敬する学者達はきっと素敵な本棚があり、種類ともに充実した書籍のコレクションが才覚を形成し、尊敬するに値する人望を形成するのだろうと想像する。これまでにどのような本を選び読書をしてきたか、これが男の価値観に大きな影響を与えることは間違いない。

今では多くの友人・知人が本を出版している。手にするとその内容に刺激を受けることが少なくない。今年の夏、白洲次郎氏と正子氏が過ごした鶴川にある武相荘に行った。両氏の本棚を見て感動した。古いながらもびっしり並べられた古書をみて、これぞ本棚の真髄と憧れを抱き、翌日、衝動にかられた私はIKEAに行き、本棚を買い書籍を整理していた。私の直近の夢は、ニューヨークのミッドタウンにある、モーガン・ライブラリーアンドミュージアムに行き、金融家のJPモ-ガンが実際に使っていた書斎を見学することである。

本棚は男の知的好奇心の宝の山ともいうべきか、生きていくうえでの美学が詰まっている場所だと思う。私は読書が好きである。毎晩、その日の気分で読みたい本を手にし、月に数十冊を読破する。心が疲れた夜は自己啓発の本が中心になる。悩んだ夜は論語を自然に選んでいる。心に少しのゆとりがある晩は、別世界に誘う村上春樹「1Q84」を手にし、違空間を楽しんでいる。

 そこから育まれる心の醸成は、明日への活力にきっとなっていることだろう。忙殺される毎日、夜、就寝につくまでの時空を超えた読書の時間が私は好きである。

 

The Morgan Library and Museum 

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