ケビンリンチの手法では、Paths、Edges、Districts、Nodes、Landmarksからなる5つの形態要素で示すことができる。
宮前区は、ただ都心に通うために便利な住宅地だけであってはならない。アメニティーの実感が可能な都市づくりをしなくてはならない。
イギリスには教会区(パリッシュ)という自治体組織がある。ケビンリンチでいうLandmarksはパリッシュの中心となる教会ということになる。アメニティーに満ちた宮前区の都市形成はどうあるべきかを都市政策の観点から以下に示す。
宮前区の都市を構成するelement
1、Paths 道:街路:運河:鉄道
国道246号線、尻手黒川線、東名高速道路、矢上川、田園都市線
2、Edges 境界
横浜市青葉区、横浜市都筑区、川崎市高津区、川崎市多摩区
3、Districts 区域
宮前地域と向ヶ丘地域
4、Nodes 結節点:主要な地点:Pathsの接合
宮崎台駅、宮前平駅、鷺沼駅、川崎インターチェンジ(東名)
5、Landmarks 目印:点:目標物
・・・・・・・・・・
以上の形態要素から分析すると、Landmarksが欠如していることがあげられる。宮前区に必要なのは宮前区を一言で表すことが可能で中心的な都市の磁場であることがわかる。Landmarksの形成こそ、これからの宮前区の街づくりに欠くことのできない要素だと考える。そのことをケビンリンチは教えてくれている。